「一箱古本市」とは?あなたも憧れの本屋をオープンしよう!

「自分の好きな本だけを並べて本屋をやってみたい!」という、憧れ。本好きの人なら誰もが一度は妄想したことがあるのではないでしょうか。

とはいえ、本屋は儲からないし、本業になんてできない。そもそも売るほど本を持ってないよ…。

自分でお店を持とうとすると本屋をオープンするハードルは意外と高いものです。

そんな本屋を、もし「一箱分の本」だけで開けるとしたら…?ちょっと夢が膨らみますよね。

今回はちょっと本屋の気分を味わいたい、自分の読んできた本を他の人もに共有したい。そんな希望を抱く人にぜひ知っておいて欲しい「一箱古本市」を紹介します。




ダンボール一箱で本屋をオープン!

一箱古本市とは、その名のとおり「一箱分の本」を個人が出品して本を売るイベントです。いわば、本のフリーマーケット。

エリア内にある喫茶店やギャラリー、公共施設などの軒先を借りて、参加者がダンボール一箱分の古本を販売するというもの。

ダンボール一箱分というのが特徴的で、出店する人は自分が売りたいと思う本を一箱分用意します。

いまや業界内外でも有名な存在になった一箱古本市は、2016年時点で18回目を迎えるイベントとなっています。

もともとは2005年「谷根千(谷中・根津・千駄ヶ谷)」の不忍ブックストリートがはじまりで、いまや全国の都市でも開催されるイベントとなりました。

一例として、以下のような都市でも一箱古本市が開催されています。

  • ・新潟市「ニイガタブックライト」
  • ・川口市「川口一箱古本」
  • ・高松市「海の見える一箱古本市」
  • ・福岡市「のきさき古本市」
  • ・松本市「まつもと一箱古本市」
  • ・名古屋市「ブクマ古本市」

ザッとこれだけ(他にもたくさん)の一箱古本市が全国で開催されています。

参加型イベントとして、自分の興味を共有したいという願望を叶えたい人にはピッタリの機会になるはずです。

また、出店にともなって来場者もたくさん来るので付近の飲食店や雑貨屋さんなどへの来客も見込めるため、地域活性化への有効な手段ともなりつつあります。

一箱古本市の基礎知識

ここでは、一箱古本市について知っておきたい基礎知識を見ていきましょう。

不忍ブックストリートのWebサイトから引用してみたいと思います。正直なところ、特別意味のある定義付けではないと思いますが、参加したい人は予備知識として知っておくと役に立つかもしれません。

【大家さん】とは?

一箱古本市の開催スポットのことです。不忍ブックストリートの地域のさまざまなお店の軒先などをお借りして開催します。

【店主さん】とは?

一箱古本市の参加者(一箱出店者)のこと。段ボール箱ひとつ分の古本を販売します。開催の2ヶ月前くらいに公式サイト上で店主募集を告知します。

もちろん屋号も自分で決めます。「〇〇書房」「ブックス〇〇」など、思い思いの名前をセレクトできるので、本好きの心をくすぐりますね。

出品する本も人それぞれで、ある特定の作家だけを集めている人もいれば、出版関係の本だけを集めて販売している人もいるなど多様で見応えがあります。

2014年の実績ですが、各店の平均売上額は約1万4000円。しかし、中には7万円以上売り上げた出店者もいたようです。

【助っ人さん】とは?

一箱古本市の準備や開催当日のお手伝いをしてくださる方のこと。不忍ブックストリートMAPやチラシの配布、また当日は開催スポットの専従スタッフとして、スタンプラリーやご案内などもろもろ、一箱古本市に欠かせないのが助っ人さんです。

【一箱古本市 week】とは?

一箱古本市の開催日の前後約2週間にわたって、トーク、展覧会、ワークショップ、映画上映、ライブなどの企画が行われます。

「一箱古本市」は広まっているものの…

さきほど説明したように、一箱古本市はもともと不忍ブックストリート発祥のイベントです。

イベントの企画力や集客力などもあいまって、現在では全国的に広まっています。

一方で、不忍ブックストリートへの事前連絡無しで「一箱古本市」をスタートさせてしまう団体もある様子です。同Webサイトには以下のような注意喚起があります。

新しく一箱古本 市を開催したい方には不忍ブックストリートまで連絡いただくようお願いしております。もちろん、私たちが権利を主張したり、お金を要求したりすることは絶対にありません。連絡がないからといって、べつに法的規制力はないのですが、 少なくとも「やります」ということだけはお伝えいただきたいのです

文面にもあるように、決して権利主張をするためのものではありません。推測するに、もっと一箱古本市を主催する団体と手を取り合って協力したいという気持ちの表れだと思います。

その証拠に、というわけではありませんが、不忍ブックストリートはあたらしく一箱古本市をスタートさせる団体には以下のような要望を出しています。

発祥は不忍ブックストリートである

サイトやチラシで一箱古本市を宣伝するときは以下の文言を入れるように要望しています。

2005年から東京の谷中・根津・千駄木で行なわれている「不忍ブックストリート
の一箱古本市」を参考にした。http://sbs.yanesen.org/

事前に不忍ブックストリートへ連絡すべし

チラシ・DMの配布にも協力します。ユーストリーム「不忍ブックストリーム」にスカイプなどで出演も出来ますので、ご希望の方はご連絡ください。また終わったら、レポートを載せたサイト、ブログなどを教えてください。もしくはメールなどで簡単な報告を頂けますか

「一箱古本市」はあくまでも”一箱”で

個人的に、3つめの要望は特に意味が強いと思います。というのも、そもそも一箱古本市とは名称のとおり「一箱」という部分に意味が込められているからです。

しかし、一箱古本市と称しながら”一箱”ではないケースが見られるようです。

一箱古本市は参加する店主が選んだ古本を、一箱という枠の中で販売することで各店の個性が出るのだと私たちは考えています。最近、主催者によっては一店につき数箱が出せる場合もあるようですが、「一箱古本市」の趣旨をご理解いただき、一箱に限定しない古本市では「一箱古本市」の呼称を使用しないようにお願いします

不忍ブックストリートが開催されるのは、例年5月のGW。出店に興味がある人は、いまから出品する本の準備をはじめてみてはいかがでしょうか。

また、イベントの開催を考えている人は一度不忍ブックストリートに連絡を入れてみましょう。

イベントについてくわしく知りたい方は、発起人である南陀楼綾繁さんの本を参考にしてみてください。