本はこうして生まれる!本ができるまでの流れ【完全版】

私たちがふだんから読んでいる本。
こんなにも身近なのに、それがどのようにして作られているかって意外と知られていませんよね。

本が1冊できるまでに一体どのような工程があるのでしょうか。
出版社の編集者をはじめ、本の完成までには多くの人が携わっています。

ここでは一般的な事例をもとに、本ができるまでの流れを具体的にみていきましょう。




企画から校了までの基本的な流れ

まずは本ができるまでの大まかな流れを見てみましょう。
それぞれの言葉の意味や仕組みについては、このあとくわしく解説していきます。

  • 1.出版社が新刊の企画を立てる
  • 2.原稿完成後、本のレイアウトを決める
  • 3.印刷所に入稿、ゲラの完成
  • 4.校正作業を行う
  • 5.赤入れしたものを印刷所に再入稿
  • 6.問題なければ校了

出版社の編集者が企画を立て、執筆者に原稿を依頼する

本が生まれる最初のキッカケは、何と言っても出版社の編集者です。

いま読者はどんなテーマの本を求めているのか?そして、どんな本を出せば売れるのか?
独自の目線を交えながら、編集者は日々新刊の企画のことを考えています。

出版社の社内体制にもよりますが、多くの出版社の編集者には企画案のノルマが課されています。
そして、その企画案をもとに「年間で何タイトルの新刊を作ることができたか?」というのが、一種のバロメーターとなるのです。

ただし、本ができるまでの過程では編集プロダクションが企画や原稿の作成、校正作業に関わることもあります。

社内で通過した企画案は、ようやく制作の過程に入ります。
本を作る上で重要なのは、言うまでもなく著者です。

出版社の編集者は「自分が作ろうとしている本が書ける著者は誰か?」を考える必要があります。
著名人へのインタビューによる出版の場合には、ライターを見つけます。

また、文芸書などは作家に依頼をして締め切りをきちんと守ってもらうなどのやり取りも欠かせません。

著者やライターをどれだけ知っているかも編集者には欠かせない能力・素質と言えるでしょう。

著者が決まれば、お互いに連絡を取りながら必要な内容を詰めていきます。

原稿の完成後、本のレイアウトを決める

著者やライターから上がってきた原稿をもとに、細かいレイアウトの作業に入ります。

字詰め、表記、写真やイラストの発注、本の装丁などを決めます。何を伝えたい本なのかを考えながら、それにふさわしいレイアウトを決める必要があります。

装丁やイラストは外部のデザイナーに依頼する事が多いので、ここでも編集者の”人を動かす力”は要求されます。

自分が求める作品にふさわしい人に依頼をして、締め切りを守らせ、本をつくるのです。

3.印刷所に入稿、ゲラの完成

入稿とは、原稿をもとに完成させた「仮の完成版」を印刷所に持ち込むことをいいます。

念のため確認しておくと、「原稿」とはまだ何も手を入れていない状態の文字群のことです。

入稿をすると、入稿データをもとに印刷所で印刷が行われます。
ここで刷られたものを”ゲラ”と呼び、このゲラをもとに校正作業が行われます。

校正作業を行う

印刷所から上がってきたゲラ(初稿)をもとに、内容に誤りがないかを確認します。これを校正作業と言います。

基本的には原稿どおり、忠実に再現されているかを確認する作業のことを校正と呼びます。
もし誤植や言い間違いがあれば、指摘して修正するように編集者や著者に伝えます。

単なる誤植を超えたチェック作業のことは、別に「校閲」と呼ぶこともあります。

校正作業はかなり専門的な知識と技術が求められるため、外部の校正会社に依頼することも少なくありません。

赤入れしたものを印刷所に再入稿

編集者、著者、校正者が赤字入れしたものを編集者は確認しながら、ひとつにまとめて印刷所に再入稿します。

もし再び上がってきたゲラに問題があれば、再校が行われます。

上がってきたものに問題がなければ、そのまま校了となります。
一般的な書籍はおよそ3ヶ月ほどで1冊が完成しますが、作品テーマや依頼する著者によっては数年もの歳月を要することも。

本ができるまでには編集者が大きな役割を果たしますが、じつは裏では非常にたくさんの人が関わっているのです。