2014年の年間ベストセラーランキングが発表!栄えある第1位は…?

今年も残すところあと1ヶ月。
この時期になると、出版社が注目する大発表があります。

それが「取次年間ベストセラーランキング」です。
このランキングは日販トーハンの2大取次の売り上げ集計をもとに、今年最も売れた本を決めるものです。

つまり、このランキングはその年の集大成ともいえます。
それでは早速、ランキングを発表していきましょう。




2014年ベストセラー総合ランキングトップ10

それでは総合ランキングの発表です。
すべてのジャンルの垣根を越えて集結した「本当の売れ本」たちがコチラです。

  • 第1位 長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい(アスコム)
  • 第2位 忍耐の法(幸福の科学出版)
  • 第3位 人生はニャンとかなる!(文響社)
  • 第4位 村上海賊の娘 上下(新潮社
  • 第5位 銀翼のイカロス(ダイヤモンド社)
  • 第6位 新・人間革命 26(聖教新聞社)
  • 第7位 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話(KADOKAWA
  • 第8位 まんがでわかる7つの習慣 ①・②(宝島社
  • 第9位 アナと雪の女王【ディズニーアニメ小説版】(偕成社)
  • 第10位 面倒だから、しよう(幻冬舎
  • 【トーハン調べ。()内は出版社名】

アスコムの底力には感服するばかり

堂々の第1位はアスコムの『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』でした。
金スマで紹介されたのも大きいですが、それ以外にも売れるべくして売れた要素はいくつか見いだせます。

まずは本を開いてみるとわかりますが、カラー写真で構成されています。
マッサージやストレッチ本は共通して言えることですが、この手の本はビジュアルできちんと読み手に理解させることが重要です。

「それならどの本もカラーにすればよくない?」

そう思われるかもしれませんが、そうもいかないのが現実です。
その理由はズバリ、ページをカラーにするとコストがかかるからです。コストをかけた分、きちんと売り伸ばさないといけないので、多少のリスクが伴います。

さらにいえば、この本は1100円と価格を抑えています。

コストと収益のバランスを計算した上での判断なのでしょうが、なかなか出来るものではありません。
安くすれば売れる可能性は上がりますが、売れ行きが伸びなければただでさえコストがかかっているので採算がとれません。

そのへんをきちんとベストセラーに持ってくるあたりにアスコムの強さを感じます。

ビリギャルの存在はやはり異彩を放つ

第7位にランクインしたのは『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』、通称「ビリギャル」です。

これはもう完全な企画勝ちの本です。
元々はSTORYS.JPというウェブサイトから生まれたお話なのですが、これを書籍化する編集者の嗅覚にまずアッパレ。

そして、なによりもカバーガールに脱帽です。
ふてくされた顔をしてるのに、ずっと見てたくなる。なんなんでしょうか、これは。

でも、このカバーガールが実物ではなくモデルであると知った時は凹みました…。
いや、冷静に考えれば実物なわけないんだけどね。

2014年にこれだけ売れたビリギャルですが、まだまだこれでは終わりません。
なんと2015年に映画化決定。しかも主演は有村架純さん。

今年の夏季にはビリギャルの夏服バージョンのカバーが登場しましたが、来年はビリギャルに扮した有村架純さんがカバーになったりすのでしょうか。

気軽に読めるビジネス書がトレンドになりつつある

第8位には宝島社まんがでわかる7つの習慣』がランクイン。
この本はビジネス書の新たなジャンルを開拓した1冊といっても過言ではありません。

元となっているのはスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』というビジネス書。
これに物語を加えて、わかりやすく書いたのが『まんがでわかる7つの習慣』です。

この本がここまで売れたのは、まず女性の読者をしっかりと掴んだことにあります。
ビジネス書は基本的には男性が読むものとされていますが、この本は20代〜50代まですべての年代の女性に最も読まれたビジネス書です。

価格を1000円にしたのも大きな要因といえそうです。
この価格設定も、大きな出版社のスケールメリットを生かしてこその戦略といえるかもしれません。

下手なビジネス書を読むよりも、マンガで手っ取り早く自分を変えられる。
このビジネス書への「お手軽感」を求めるトレンドは来年以降も続いていくと思われます。

あとがき

他のランキングに目をやると、宗教書のランクインが目立ちます。
ホンネをいえば、宗教関係の本はランキングに入れて欲しくないのですが、実売がある以上はそれだけ求めている人がいるわけなので文句もいえません。

ランキングを見るのって分析しがいがあるので勉強になります。
そこから、どんなトレンドがあるのかを見つけ出すのは新しい本づくりをする上で欠かせない作業だと思います。

来年こそは我が社の本から年間ベストセラー1位が生まれますように。
がんばれウチの編集者。自分も営業がんばります。

過去の年間ベストセラーを振り返るコチラの記事もご参考ください。
『10年前のベストセラーを覚えてますか?過去に売れた本を比較して時代を感じてみる』