本屋業界を支配する?Amazonがリアル書店を出店する恐怖の理由とは

出典:GIGAZINE

2015年11月、Amazonが米シアトルに実店舗の書店をオープンしたことが話題になりました。
すでにネット販売で大きな利益を上げているAmazonが「なぜいまさら?」という声も大きかったのですが、それ以上に大きな話題となったことは記憶に新しいですね。

さて、そんなAmazonのリアル書店が今後、アメリカ国内でさらに拡大するというニュースが報じられました。
このニュースを報じたのは、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル。

報道に対して懐疑的な意見が多いとはいえ、300〜400店舗という具体的な数字が出ているあたりに信憑性を感じざるを得ません。

なぜAmazonはそこまでして実店舗の書店に力を入れようとしているのでしょうか?

ここでは2つの可能性と、ある1つの恐怖の未来を考えてみたいと思います。




Amazonのリアル店舗が返品窓口になる?

インターネット通販は返品制度が充実していますが、Amazonも例外ではありません。

日本国内ではあまり知られていませんが、Amazonはアメリカの都市部で「アマゾンロッカー」を設置していて、このロッカーでも商品の受け取りと返品を受け付けています。

この返品窓口を、実店舗の書店でも行うのではないか、という予測をウォール・ストリート・ジャーナルは取り上げています。

ただし、返品に力を入れるのであればロッカーの設置数を増やせばいいだけの話。

狙いとしては、まずまずの想定といえるでしょう。

アマゾンのリアル店舗はビジネスモデルの実験場?

アマゾンの実店舗書店プロジェクト、もう1つの狙いは新しいビジネスモデルの実験場ではないかという説もあります。

フォーブス誌の記事によれば、アマゾン実店舗の書店では本に価格表示がなく、スマホアプリで読み取る仕組みになっているとのこと。

アマゾンのリアル書店では、各商品に添えられたプラカードに価格表示がなく、来店客が値段を知るにはアマゾン公式アプリがインストールされたスマホでカードをスキャンしなければならない。店は来店客のアマゾンアカウントの個人情報をもとに、その人に最適化されたサービスを提供し、購買意欲を促す。(中略)将来的には、個人ごとに最適化された価格を提示することも考えられる。そして、このような販売モデルこそが、リアル書店の「商品」なのではないか?

つまり、客ごとに本の値段を変えて利益を最大化することを狙っての戦略ではないか?という説です。
新しい見解なので「おっ」と思いましたが、実現可能性のほどは定かではありません。

ちなみに、GIGAZINEの記事によればスマホアプリで価格が読み取れない場合には店内に設置されているバーコードリーダーで読み取ることができます。

ここで表示される価格が違えば戦略予測の辻褄が合うわけですが、果たしてどうなのでしょうか。

アマゾンは既存の本屋をすべて飲み込もうとしている?

アマゾンがリアル店舗の書店を拡大させる狙いとして考えられる3つ目の理由は少し恐怖です。

それは「いまある世界中の本屋を飲み込んで、アマゾンが書店業を支配するのではないか?」という考え方です。

現在はアメリカ国内だけの話ですが、300〜400店舗という出店数が本当だとすれば、決して少ない数ではありません。

アメリカ書店最大手・バーンズアンドノーブルは今後10年間で450~500店にまで絞ることを明らかにしたとされています。

もしアマゾンが本当に400店舗を出店するのであれば、あっという間にバーンズアンドノーブルと肩を並べることになるわけです。

もちろん数字だけの話で、実際にはカンタンな話ではありません。
しかし、ただでさえリアル書店に多大な影響を与えてきたアマゾンですから、可能性が0とは言い切れないでしょう。