【最悪】書店イベントをやったら偉い人にメチャクチャ怒られた話

書店ではよくイベントが開かれます。
サイン会や握手会、トークショーなどさまざまなイベントが全国各地でやっていますよね。

イベントというのは一般的には出版社が書店に「こんなイベントしませんか?」と持ちかけます。
あるいは逆のパターンもあったりします。

それ以外として、取次の企画立案で書店イベントが行われることもあります。
今回のテーマはまさに「取次の提案するイベント」のお話です。

糾弾します。取次の方はスクロールしないようお願いします。




書店イベントが行われるまでの流れとは?

糾弾に入るまえに、まずはイベントのことについておさらいしましょう。

先述のように、書店でのイベントは出版社や書店からの提案で行われます。
イベントが行われるまでには、いったいどのような流れがあるのでしょうか?
新刊発売イベントの例をもとに、流れを確認してみましょう。

  • 1、新刊の発売に合わせて書店と出版社でイベント開催の合意
  • 2、イベント内容(握手会やサイン会)を決める
  • 3、開催日時と場所を決める
  • 4、イベント内容や段取りを企画書にまとめる
  • 5、打ち合わせをして意思の統一を図る
  • 6、イベント会場の準備と客の誘導

あくまで一例ですが、ザッとこんな感じです。
一般的な新刊イベントでも、これだけの段取りがあります。
有名人(特にアイドル)が関わるイベントともなるば、細かい取り決め(いわゆる芸能事務所の意向)があったりもするので、さらにややこしくなります。

どんなイベントであっても、基本的にイニシアチブをとるのは出版社です。
当日も出版社の仕切りでイベントが開催されます。
自社本のことで1番密接に関わっているのは出版社ですから当然ですよね。

どんなイベントであっても中途半端にやってしまっては成功はありません。
そして、乗り気でないイベントを何となくやってしまうと、かなり怒られます。

まともに打ち合わせもしないでイベントが上手くいくわけがない

結論から言いますと、取次のイベントに対する取り組み姿勢に憤慨しています。
具体的な社名は言えませんが、大手の取次です。

さて、具体的な説明に入ります。

新年を迎えた2015年某日、とある地方書店でイベントがありました。
イベント内容は「著者が本を店頭で販売する」というもの。
その本は当然、ウチの出版社が出した本です。

このイベントを企画立案したのは、取次の担当者でした。
本来であれば時間に余裕を持って提案するべきなのですが、取次が私たちにイベントの存在を知らせてきたのは本番の2週間前です。

こちらにイベントの話が来たのは事後。書店との話が済んだ上でコチラに話がまわってきたのです。
こうなると、書店も巻き込んでいるわけですからコチラはやらざるを得ません。

本番まで時間がありません。そして、何より残念なのが「そんな企画のイベントで客が来るわけねーだろ」というような、具体性の欠けたイベント企画だったことです。

こっちとしてはまったく乗り気ではないイベントを全て企画運営しなければならなくなったわけです。
つまり、簡単なさわりだけ取次が勝手に決めて、企画の詰めは我々に丸投げをしてきた次第でございます。
まともに打ち合わせもしないで、イベント運営を丸投げする暴挙が許されるはずがありません。

段取りは丸投げしといて、イベント当日に上から指図される

出版社としては、書店さんがノリ気のようだったのでやらざるを得ません。ですから、出来る限りの準備と段取りをしました。

そして迎えたイベント当日。
まずいきなりです。イベントが開かれる書店の偉い人から「イベント用のグッズ、用意してないの?」と一言。

わたしは「へ…?なんの話?」といった状況で、何も言えません。
なぜならそんなこと聞いてなかったからです。

なんと取次はその書店の偉い人からの伝言を私たち出版社側に伝えてなかったのです。

もうその時点でイヤになってるわけですが、しまいには当日のコチラのイベント運営に取次が文句をつけてくる始末。

「そのやり方だと意味ないから、この方法でやってください。話しましたよね?」

…おいおい、そんなやり方聞いてねえぞ。

丸投げ&伝言もしなかった上に指図してくる取次。もはや1周して楽しくなってきました。

イベントの話をもらったのが直前だったので告知はほとんど出来ていませんでした。予想どおり、集客は散々。
お客さんはほとんど来ません。本もほとんど売れません。

それでも、その場で投げ出すわけにもいきません。わたしはイベントが終わるまでニコニコしながら最後まで乗り切りました。

今回の残念なイベントから学んだこと

決してグチを垂れたいわけではなく、こうした残念なイベントの中にも気付きはあります。
今回のイベントをふり返ってみると、改善すべきことは3つあります。

  • 1、他者の提案するイベントには警戒心を持って臨む
  • 2、複数人が絡む書店イベントの打ち合わせは特に念入りに
  • 3、指揮系統(誰が意思決定を担うのか?)をハッキリさせる

あくまでも噂レベルですが、取次はイベントをすることが課されていて、それが昇進につながることがあるようです。
そんな背景があると、「仕方ないかな」と一瞬思ったりしますがそんなの関係ありません。

結果、今回のイベントは本もたいして売れず、書店さんの印象も悪くしてしまうという散々なものでした。
書店の偉い人からはけっこう怒られました。
とはいえ、今後のイベントに生かせる貴重な経験ができたので良しとしましょう!

※トップ画像は「VividLife.me」より