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あの本を担当した編集者の名前を僕たちはまだ知らない【奥付に編集者を!】

公開日:2016/05/09 
カテゴリ:おもしろ
編集者の名前を奥付に

本というのは著者のもの。かたちとしては間違いではありません。
しかし、実際のところ(厳密に言えばお金関係)を見れば、本は出版社のものです。

著者がもらえる本の印税は多くの場合10%前後で、残りのほとんどは出版社がもっていくからです。

そう考えると、著者だけでなく編集者の役割ってものすごく大きいんですよね。
そもそも、本の企画というのは基本的に編集者が考えるわけですから。

いまのトレンドを読み取って売れる本を考えたり、あるいは自分の興味対象を題材にしてみたり。
企画をつくるときには、本のテーマはもちろん、著者選定や表紙決めなども編集者が行います。

なかには、一応著者を立てるけれど、実際に本を執筆しているのは編集者…というケースも少なくありません。

つまり、編集者というのは1冊の本にものすごい時間とお金をかけて仕事をしているわけです。

でも編集者が世間的に大きく取り上げられることはほとんどありません。なぜでしょうか?

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編集者はもっと賞賛されるべき?

こうして考えてみると、編集者というのはスポットライトがほとんど当たりません。
実際、国民的ベストセラーになった本であっても、その本の編集者が誰か?なんてことは、ほとんど知られませんよね。

でも、最初に説明したとおり、1冊の本ができあがる過程でもっとも労力を使っているのは編集者とも言えるわけです。

ベストセラーになった『火花』の編集者・浅井茉莉子さんは、本の執筆依頼をする過程で非常に精力的な仕事をしてきたといいます。
浅井さんはテレビや雑誌などメディアでたびたび取り上げられてちょっとした有名人になりました。

しかし、出版社の一編集者がここまで取り上げられるのは稀です。多くの編集者が裏方に徹して本づくりを粛々と進めています。

そろそろ奥付に編集者の名前を載せてもいいのではないか

テレビや雑誌で大々的に取り上げるのはむずかしいでしょうが、誰がどの本の編集担当をしたのか?ということを、もっと世間的に公開してもいいのではないかと思います。

それを実践するのに最適な場所、それは本の奥付(おくづけ)です。
奥付というのは、本の最後のほうのページにある情報欄のこと。ここには出版社名、著者名、ISBN、刷りなどが記載されています。

わたしは、奥付に編集担当者の名前を記載するべきではないかと思います。

まあ実際のところ、編集担当者の名前を記載している出版社はいくつかあります。
一例としてはダイヤモンド社、MdN(インプレス)などです。ザッと見た限り。

少しずつ増えてきたのかもしれませんが、まだまだ少数派なんですよね。

編集者は裏方としてコツコツやるべきだ!という声もあるでしょうが、奥付にコッソリ名前を載せるくらいはしてもいいのではないかと思います。

たとえどんな小さなスペースでも出版物に自分の名前がクレジットされるのって、やっぱり嬉しいことですから。

 


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