営業成績ビリの出版営業マンが1年で注文冊数を倍増させて出世するための話

毎日お仕事おつかれさまです。
どうひねっても「ビリギャル」みたいな秀逸な略し方が見つかりません。

それはさておき、今回は出版社の営業部員が書店担当者との関係をきちんと築きながら、なおかつ注文冊数を倍増させて出世するためのお話をしたいと思います。

僕は君たちに営業成績をあげるために必要な「5つの武器」を配りたい。
ベストセラーの連続オマージュ、ごちそうさまです。




【武器1】「受注冊数=営業成績」という現実と上手く付き合う

出版営業の人にとっては当たり前の話になりますが、出版社の営業成績は「書店からの受注冊数」で決まります。
細かい話をすると、書店本部や取次からの注文があるのですが、ここではいったん置いておきましょう。

わたしも出版社につとめるまでは出版営業がどのように評価されるのかなんて知る由もありませんでした。
実際にはたらいてみて「ああ、書店からの受注がすべてなんだな」と気づいた次第であります。

では出版営業は書店の担当者からひたすら注文をもらって、とにかく本を納品すればいいのか?
もちろん、そんなわけはありません。
書店の実売を考えずに本の注文を取ろうとする出版営業は確実に嫌われます。

嫌われるとどうなるか?注文冊数が減ります
最悪の場合は出入り禁止になります(知り合いの出版営業マンは話が長すぎて出入り禁止になりました)。

こんなことにならないために、まずは「受注冊数=営業成績」という現実からいったん離れて、冷静になりましょう。

【武器2】書店担当者が喜ぶ営業スタイルを確立する

受注冊数のことを考え過ぎるとどうなるでしょうか?
出版社や自分が売りたい本ばかりを提案することになります。
そうなると、書店の担当者はこんな気持ちになります。

「自分たちの都合ばかり考えやがって…」

書店担当者が喜ぶのは言うまでもなく「そのお店で売れる本」です。
でも、出版社の営業としてはお店ごとに合った本をきめ細やかに提案するのがイチバン難しいところでもあります。

それはなぜか?
自分の勤める出版社からどんな本が発売されているのか、過去の既刊を含め幅広く知っておく必要があるからです。

そして、それをオススメして書店担当者をうなずかせるための営業トークがないといけません。
さらに言うと、その書店の立地や客層に合った本がどんなものかを調査することも必要になります。

これらはあくまでも基本的な部分。
この前提がひと通り揃っていないと、書店担当者が喜ぶ出版営業にはなれません。

そこから1つ上の段階に上がるには「書店担当者ごとにマッチする営業のやり方」を身につけることが必要になります。
すべての書店担当者に同じ営業スタイルをしていては通用しません。
なぜなら、書店の担当者によって「何に重点を置いているか」が違うからです。

広告が出る本を好む人、新刊を好む人・嫌う人、過去の売り上げデータがないと注文を出さない人…実に様々なのです。

こうした色々なタイプの書店員にマッチするよう、営業スタイルを分けることが注文冊数を増やす最大のポイントになります。

【武器3】売り上げデータを味方につけよ

いろいろなタイプの書店員がいるという話をしましたが、売り上げデータはやはり強い。
お店ごとに、自社のどういったジャンルの本が売れているのか。どんなカバーの本が売れているのか。
数字はお客さんが導いた絶対的なもの。これを営業で使わない手はありません。

データの取り方や見方はさまざまです。
わたしがオススメする売り上げデータの活用方法は主に2つあります。

  • ・前年同月にどんな銘柄が売れているのか(その月や季節に売れる本を特定)
  • ・沿線の書店データから、該当する店の売り上げがどの程度なのか(沿線単位で売れる本を特定)

どんな業界にも言えることですが、季節によって売れるアイテムというのは必ず変動します。
ですから、前年同月に売れている本は今年も売れる可能性が高い。

沿線データに関しては、大小さまざまな駅があるとはいえ、必ず地域性や沿線の強みというのが存在します。
営業をかけるお店が沿線の他店舗に比べて売り上げが低い場合、何らかの銘柄を売り損じている可能性があります。
それを特定し、提案することで書店員にとっても有益な情報となり、受注にもつながるでしょう。

【武器4】社内の営業担当、事務担当を味方につけよ

ここまでは書店の現場における営業の武器を紹介してきましたが、言うまでもなく自社内の人を味方につけることは欠かせません。
社内での細かな情報共有はもちろん、大型受注につながった営業トークなどはぜひとも活かしたいところ。

また、本の直接納品やPOP・パネルの拡材などの手配は事務担当の人に信頼を持ってお願いしたいものです。
これらの事務作業には意外と時間を取られるもの。他の人に仕事をお願いできれば、その分を外回りに使えます。

【武器5】雑談力で書店担当のハートをガッチリ掴む

営業のはじめは雑談から。
詳しい解説は書店員は閲覧禁止!出版営業で役に立つ「5つの雑談術」で紹介しているのでそちらに譲りますが、書店担当者と良好な関係を築く上で雑談は欠かせません。
雑談によって、書店員の受注や店づくりの方針などを聞き出すことで、お互いにとってメリットのある仕事ができるようになります。

まとめ

僕は君たちに「5つの武器」を配った。
上からですみません。1度言ってみたかっただけです。重ねてすみません。

最後のまとめはいつもこの文言になってしまいますが「縮小する出版業界において書店員と出版営業が良好な関係づくりをする」ことは、業界にとって絶対に必要なことです。

書店員と出版営業がお互いに情報共有をして、高め合う。
お客さんが足を運びたくなる書店をつくるためにできること。
それをただただ、追い求めることに尽きると思います。

僕は君たちに「書店員と出版営業の絆」を配…
今後もどうか温かく見守ってやってください。