書店員にとって本屋の立ち読み客は敵でしかない?

皆さんは本を買うとき、どれくらい中身を確認しますか?
目的の本であればスグに買うけど、本屋でたまたま出会った本についてはじっくり立ち読みをしてから買いたいという人も多いはず。

とはいえ、立ち読みのタイプにもよりますが本屋からすると立ち読みをするお客さんは正直言って迷惑だったりします。

そんな迷惑な立ち読み客を排除すべく、古本買取・販売の大手であるブックオフが一部の店舗で「立ち読み禁止」の措置をとりはじめました。

新刊書店とブックオフは明確に区別したいところですが、立ち読みという観点からすると学ぶところもあります。

本屋の立ち読みについての良し悪しは賛否両論。
果たして、今後の本屋は立ち読み客をどう扱っていくべきなのか。考えてみましょう。




本の立ち読みをするメリットとは?

本を立ち読みすることの意味はどこにあるのでしょうか。
これは言うまでもなく「本の中身を確認できること」にあります。

さきほども述べたように、目的買いのときはともかく、買うか迷っている本は立ち読みをして決めたいもの。
本を買って失敗する可能性はできるだけ排除したいですよね。

また、ブックオフに代表される古本屋に絞れば立ち読みは「タダ読み」でもあります。
お金を払わずにマンガなどを読めるのは、多くの人にとって大きなメリットになるでしょう。

しかし、立ち読みという言葉を一括りにするのは少し問題があるのかなと感じています。
なぜなら「立ち読み」という言葉には、悪いイメージも内包しているからです。

「金も払わないでタダ読みすること」という感じがどこかに漂います。

本を真剣に選んでいる人が中身を確認するための行為も「悪い意味での立ち読み」と捉えられるのは少々気の毒な気もします。

ですから「タダ読みする迷惑な客」を「立ち読み」と定義しましょう。
そして「本を買う前に本気でチェックしている客」を「マジ読み」と呼ぶことにしたいと思います。

本の立ち読み、書店員にとっては「邪魔な客」

本の立ち読みをすることで、本選びの失敗をなくす。
これがお客さんにとっての立ち読みのメリットです。

お客さんからするとメリットが多い立ち読みですが、書店員からするとほぼ「負の感情」しか湧いてきません。

なぜなら、立ち読み客がいることで以下のような支障をきたすからです。

  • ・通路が狭くなり他のお客さんの迷惑になる
  • ・不特定多数の人が触るので、本が傷む
  • ・書棚の整理、清掃をするときに邪魔

他のお客さんの迷惑になる

立ち読みはお客さんの滞在時間が伸びる一方で、売り上げにはつながりません。
本当に中身を確認して買いたいお客さんにとっては迷惑そのもの。

売り上げにつながっていたはずのお客さんも「立ち読み客が多くて本を選べないな…また今度でいいや」と帰ってしまうことだってあります。

なかには立ち読みだけで読破する極悪人もいたりします。
→「本屋の立ち読み客に物申す!読破しないで買ってくれ!

タダ読みするお客さんが、いかに害悪かがおわかりいただけるはずです。

不特定多数の人が触るので、本が傷む

新刊を買うなら「キレイな本」を買いたいところ。
でも、立ち読み客によって「読み荒らされた」本棚に、純粋でキレイな心を持つ本は残っていません。

処女を捧げるのが購入客ではなく立ち読み客なわけですから、本は傷んで当然です。

書棚が荒れ、本が傷むと本を返品しないといけません。
返品が増えて売り上げが落ちれば、やがて経営が立ち行かなくなります。
本屋が閉店すれば、本が買える場所が減ります。

立ち読みしたくとも、できる場所がなくなる。
自分の首を締めているということを、立ち読み客は肝に銘じるべきでしょう。

書棚の整理、清掃をするときに邪魔

本の補充が入ってきたり、新刊が入荷してきたら真っ先に棚を埋めたいのが書店員の心理というもの。
書棚に本を補充したり、新刊を陳列するのは書店員の仕事の中でも上位を占める大切な作業です。

しかし、どうでしょう。
立ち読み客が跋扈する書棚を前に、書店員はただ意気消沈するしかありません。

「あーあ、早く新刊並べたいのに。邪魔だなー」

これが書店員の立ち読み客に対する本音です。

もちろん、なかには「立ち読み」ではなく「マジ読み」の人もいるわけですから、そういった人には配慮しないといけません。

いかに「マジ読み客」を大切にするか

さきほども述べたように、立ち読み客はできるだけ排除しないといけません。
しかし、そのなかには「マジ読み客」が紛れていることも忘れてはいけないわけです。

つまり、立ち読みとマジ読みを区別するためのアイデアが必要となります。

本屋は売り上げ低迷で倒産が相次いでいます。
立ち読み客を少なくして、マジ読み客を大切にする。

そのための施策を打つことが、絶滅の危機が心配される本屋を救うことにもつながるはずです。