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本屋の情報をまとめて記録管理できる「本屋手帳」の企画書をつくってみた

公開日:2016/11/17 
カテゴリ:おもしろ
本屋を記録する手帳の企画書

「◯◯手帳」という商品を見かける機会が増えました。

有名どころだと「県民手帳」というのがあります。これは各都道府県のデータなどを収録した手帳で、毎年かなりの売り上げを誇っています。

他には「パイロット手帳」なんていうのもあります。文字通り、飛行機を操縦する機長さんなどが確認したい資料などが収録されている手帳です。

変わったところだと「キャバ嬢手帳」なんてのもあります。指名回数や、同伴、アフターの管理、ゲストの好きなお酒なんかを記入できる、かなり実用的な手帳です。

ちょっと趣向はちがいますが、「うどん帳」というのもあります。これは香川県の讃岐うどん専用に作られたもので、麺や出汁などをお店ごとに記せるつくりになっています。

これだけ手帳の種類が豊富なのだから、いっそのこと「本屋手帳」というのもがあってもいいのではないかと思いました。本屋巡りや普段の買い物で、本屋の陳列や品揃えなどを分析・記録できる手帳です。

これがあれば、本屋に行くキッカケになるのではないか。本屋復興につながるのではないか、そんなことを密かに考えています(ちなみに本屋の現場で使える「書店実務手帳」というのはすでに存在します)。

そんなこんなで、本屋手帳をもし作ることになったらどんな内容構成にすると便利か、使いやすいかを考えてみたいと思います。

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そもそも「本屋手帳」の目的とは

まずは何を目的として本屋手帳をつくるのか、明確にしておく必要があります。
細かい内容や構成について考えるまえに、目標というか目的というか、何を達成するための商品なのかということです。

本屋手帳をつくるにあたって目的にしたいのは以下の3つです。

  • 1. 本屋への来客を増やす
  • 2. お客さんの情報整理をアシストする
  • 3. 品揃えや接客対応の改善を促す

1. 本屋への来客を増やす

本屋手帳を買う人は本屋に興味がある人が多いでしょうから、その手帳を埋めたい願望に駆られて来店回数が増えることが期待されます。

また、「本屋ってこんなふうにチェックすると良し悪しが見えてくるんだ」ということを、手帳を通して多くの人に伝えることで、本屋の面白さを再認識してもらうことも狙います。

一方で、「使う・使わない」「気に入る・気に入らない」に関わらず、人は払ってしまった代金(サンクコスト)を取り戻すために手帳を使おうとするはずなので、そういったお客さんの来店を促すことも裏テーマとします。

そのためには、お客さんに買わせるためのキャッチーな見せ方や広告展開が必要になるでしょう。

2. お客さんの情報整理をアシストする

本屋好きはなおのことですが、本屋巡りや日々本屋で買い物をするときに情報を記録しておきたい人は多くいます。

その本屋の立地、雰囲気、店内のレイアウト、蔵書量などを整理するために本屋手帳が活用されます。

iPhoneを例に出すのは恐れ多いですが、「人が気づかなかったニーズ」を呼び起こすことも可能かもしれません。

つまり「あっ、こんな項目で本屋の情報を記録したら便利で面白いかも」と思わせるわけです。

3. 品揃えや接客対応の改善

これは本屋手帳の副次効果というか、間接的な目的なので少し解説します。

本屋手帳を使う人が増えて、本屋に興味を持ったり分析したりする人が増えることによって、世間全体の「本屋を見る目」が養われます。

ふだんは気にすることのなかった本屋の棚陳列や接客対応について、多くの人が意見を持つようになるでしょう。

それをSNSやイベントなどで発信してもらうことで、本屋自身が悪いところを改善し、良いところを伸ばせるようになります。

たとえば、接客態度が悪かったり、棚が荒れているといった指摘を受けて、本屋は改善策を提示・実行するようになるでしょう。その改善によって、本屋のお客さんはさらに増えることが期待されます。

本屋手帳にはどんな内容や項目が必要か?

今回の本屋手帳は、あくまでも一般消費者をターゲットにした商品です。
ですから、実用的ではありながら、ワクワクさせるつくりを同時に目指さなければいけません。

本屋の情報を記録することがメインとなる商品ですから、基本的には以下の項目は必須になると考えられます。

  • ・本屋名
  • ・住所
  • ・電話番号
  • ・訪問日時
  • ・天気
  • ・購入した本
  • ・蔵書数
  • ・フロアの構成
  • ・気になったフェア
  • ・接客対応
  • ・棚のメンテナンス状態

どれくらい本屋の分析項目を増やすか、というのがそのまま手帳の構成につながってきます。

どの程度までコアな内容にするか、あるいはどの程度まで一般読者向けな内容にするか判断が分かれるところです。

一般読者向けに作ったほうがリーチ数は増えますが、本屋好きは喜ばないでしょう。このあたりの舵取りは重要といえます。

世に発売されている「◯◯手帳」に習い、もともとニッチな消費者をターゲットにすることを考えると、作るからには本屋マニアが満足できる内容にするべきでしょう。可能であれば「社員・アルバイト比率」や「ラッピング包装の技術力」、さらには「立ち読み客数」「バックナンバーの充実度」なども項目に加えたいところ。

項目数が多すぎると使い勝手の悪さにつながりますが、笑わせるくらいコアな項目があることは重要です。「やり過ぎだろww」と言われるくらい突き抜けてないと、お客さんは付いて来ないかもしれません。

他には付録として、「全国書店ガイドマップ」なんてのもあるといいですね。全国の各都道府県にある本屋を完全網羅していて、坪数や蔵書数なども載っていると本屋好きとしては永遠に読んでいられる内容になりそうです。

紙幅の関係でビジュアル面は限定されるでしょうが、せめて本屋一覧だけでも載せてあると「本屋手帳」としての使い勝手が良くなるはずです。

 


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