本屋の手書きポップの広まりと新しい可能性とは?

本屋さんのポップには大きな売り上げ効果があると言われています。
本屋に営業でまわりながら配ることも多いのですが、POPって作るのが本当に難しい。

読んだ本の感想を数センチ四方の小さな1枚の用紙に自分の思いのたけをまとめるのは困難だけど楽しい作業だったりします。

今回は本屋のポップがどのようにして広まっていったのかについて紹介し、ポップを使った新しい取り組みについても取り上げたいと思います。
ぜひご参考ください。




本屋のポップが注目されるキッカケとなった人

本屋の売り場に華を添える「手書きポップ」。

今となっては当たり前の光景になりつつありますが、書店でのPOPが注目されたのは2001年から。
千葉県習志野市にある「昭和堂」という本屋の木下和郎さんの手書きポップがキッカケでした。

書店でPOPが大きく注目されたのは、01年からだ。千葉県の書店員、木下氏が作成した手書きPOPを発端に、刊行3年目の文庫本『白い犬とワルツを』(新潮社)がベストセラーとなった。その効果に期待した新潮社が、木下氏作成のPOPを全国の書店に配布、販促したところ、テレビでの紹介も手伝い、累計で150万部を突破するベストセラーとなった。これ以降、書店員による手書きメッセージのPOPは効果が出る、という認識が生まれていった。(出版科学研究所コラム「POPの持つ効果」)より

ポップの効果がいかに大きいかがわかるエピソードです。
木下さんとはお会いしたこともありますが、書店に対しての熱意はもちろん、ご自身のアイデアをお店に生かすのがとても上手な方です。

現在はお店の一角で「本屋の隅っこの棚」という看板を掲げ、売り場を設けています。

この売り場の狙いについて伺うと木下さんは、

「本来、分類されるジャンルの棚では売れなかった、あるいは売れないであろう本を1つのスペースに集めています。ちがう角度からスポットを当てることで、売れなかった本が売れるのは面白い」

と話されていました。

基本的には木下さんが実際に読んでセレクトした本を集めているそうです。

本屋のポップで新しい取り組みが始まっている

鳥取県では県の教育委員会が中学生の読書離れを食い止めるべく、「中学生ポップコンテスト」を開催するようです。

県教育委員会が、県内の中学生を対象にしたポップのコンテスト「本でつなぐわたしたちの未来プロジェクト2014」を企画した。応募は10月14日からで、最優秀作品に選ばれると、本の推薦者にインタビューができる。(朝日新聞デジタル「目指せカリスマ書店員、中学生POPコンテスト」より)

アンケートによれば、「1カ月の間に読む本が0冊」と答えたのは、中学3年生で17%。
3年前の調査より3・2ポイント悪化したとのこと。

夏休みの風物詩でもある「読書感想文」ではハードルが高いと考えた教育委員会が、気軽に取り組めるPOPに注目したのは面白いですよね。

とはいえ、POPって実際に書いてみると簡単ではないのがわかります。
まったくの白紙に1から、自分の手で仕上げていくのは感性が試されるところです。

「テキストだけでもいいけど、欲をいえばイラストも入れたいな…」

「このキャッチコピーと下の説明文の大きさのバランス間違えちまった!」

「マッキーが染みちゃったよ!」

などなど、試行錯誤の末に完成するPOPからはその人の個性が読み取れます。

本屋のポップ【まとめ】

本屋で売り上げを伸ばすために作られるのがポップの役目。

でも、じつはPOPって書く人にとっても大切な時間だったりします。
自分が読んだ本の面白いところをたった数行、あるいは一言でまとめるための時間でもあるからです。

手書きPOPが中学生にも波及しています。
やや強引な持っていきかたかもしれませんが、今後は介護施設などで手書きPOPコンテストを開催するのも新しい試みとしてアリなのではないかと思っています。

今後のPOPのさらなる広まりに期待です。

【画像引用元】広島経済大学メディアビジネス学科ブログより