開けちゃダメ!本屋の棚下の引き出しを客が勝手に開けてはいけない4つの理由

本屋に行くと、たくさんの本が並んでいます。
しかし、本が売れてしまうとそこにスペースが生まれるもの。

そんなときのために、本屋では補充分としてある程度のストック(在庫)を持っています。
そして、このストックを置いておくときに使うのが棚の下の引き出しです。

お客さんにはあまり馴染みがないでしょうが、ここにはじつにさまざまな本が収納されています。

あなたは本屋に行って目的の本が棚になかったとき「棚の下をチェックしたい!」という衝動に駆られたことはありませんか?

一見すると合理的に見えるこの行動。
じつは本屋ではたらく書店員からするとけっこうな迷惑行為だったりするのです。




棚下の引き出しは書店員のクセや人柄が出る

あらためて言うと、本屋の棚下にある引き出しは客が勝手に開けてはいけません。
その理由はさまざまです。

なぜ棚下のストックから本を持って行ってはいけないのでしょうか?
ここでは大きく4つの理由に分けて解説します。

  • ・返品予定の本が入っている
  • ・書タレが入っている
  • ・販促POPや備品が入っている
  • ・単純に見られたくないし、気分が悪い

返品予定の本が入っている

フェアで売れなかった本や、新刊で入荷してきたけどスグに返品したい本など、書店員はさまざまな在庫事情を抱えています。

スグに返品の箱に入れられない場合には、売り場の棚の下に入れておくことがあります。
なかにはすでに返品処理をしてしまった本も少なくありません。

そういった本をお客さんが勝手に棚の下から持ち出すとどうなるでしょうか?
返品処理した本を買われてしまうと在庫が狂います。同時に、書店員も狂います。

書タレが入っている

本は基本的に自由に返品できます。
ですから、売れなかった本は出版社に返してしまえば基本的にデッドストックは発生しません。

しかし、なかには例外があります。
その一例として、返品期限が過ぎてしまった本が挙げられます。

多くの出版社は返品期限を設定することなく返品ができるようなっています(フリー入帳)。
ですが、一部の出版社は返品期限を「◯月◯日」と設けていることも少なくありません。

書店員はしっかりと管理をして返品期限を過ぎないようにしないといけませんが、なかにはウッカリということも起きてしまいます。
返品期限が過ぎてしまい、出版社から返品了解が得られない場合にはお店でずっと並べないといけません。

こうして返品することもできず、売れる見込みもない本のことを「書タレ」といいます。

話を戻しますと、書店員は書タレを棚下に入れていることがあります。
「あわよくば売れてくれればラッキー」…なんてことはなく、棚下を”書タレの墓場”として使っている書店員もいるくらいなのです。

販促POPや備品が入っている

本屋の棚下の引き出しには、本だけでなく備品が入っていることもあります。
フェアで使った拡材を、出版社に返すために一時的に保管していることも。

売り物ではないので大きな問題はないように思われますが、あまり見られたくはありません。
イタズラでもされようものなら、お店の管理能力が問われてしまいます。

単純に見られたくないし、気分が悪い

もっともストレートに書店員の気持ちを表すとすれば「棚下を勝手に見られるのは気分が悪い」です。

ここまで解説したように、本屋の棚下は書店員や売り場担当者のプライベート空間ともいえます。
あまりお客さんには見せたくないウラの事情が詰まっている可能性があるのです。

わたしが書店員をしているときにも勝手に棚下の引き出しを開けるお客さんはいました。
注意はしませんが、正直「なんだコイツ」と思います。

決していい気分にはなりませんので、棚下の引き出しは開けないで欲しいところ。
もし目的の本がなくてお困りでしたら、声をかけてくださいませ。

書店員も、棚下は清潔かつ健全な状態に保っておきたいですね。
特に、棚になくて棚下のストッカーだけに在庫がある、という状態は避けるようにしましょう。