書店員は絶滅へ?ついにPepper(ペッパー)が本屋で働きはじめた

ロボットが人間の仕事を奪う、なんてことを最近よく耳にします。
自分たちが心血注いできたロボット技術が、人間自身を蝕んでいくとは何とも皮肉な話です。

とはいえ、効率化とロボットが切っても切り離せない関係にあるのは事実。

こればかりは、ロボットに取って代わられない技術や知識を身につけるしか自分を守る術はないのかもしれません。

閑話休題、じつはロボットが出版業界、ひいては書店員に迫りつつあります。
その正体とは?ずばり、Pepperです。

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孫さん肝入りのPepper(ペッパー)ってどんなロボット?

Pepper(ペッパー)というロボットをご存知でしょうか。
すでにテレビだけでなく、商業施設でも目にする機会も出てきましたから多くの人が知っているかと思います。

Pepperは孫正義率いるソフトバンクが行っているロボット事業、というかロボットの名称のことです。

いままで人間がやっていた仕事を、代わりに行ったり手助けしてくれます。
ソフトバンクの公式サイトによれば、Pepperには以下のような特徴があります。

  • ・インターネットに繋がるため、出来ることが増える(成長する)
  • ・天気やニュースを教えてくれる
  • ・ロボアプリを使ってカスタマイズできる
  • ・充電すれば最長12時間以上活動可能
  • ・人間の年齢、性別、感情を読み取れる

人口が減少する日本において、こうしたロボットが担う役割は今後増えるかもしれません。
とはいえ、ロボットに甘えてばかりいると、やがては自分たちの仕事が奪われることだって考えられます。

邪推と言われればそれまでですが、私はPepperが”書店員”として選書を始めたことに驚きました。

Pepper、書店員になる

新文化(7/21号)の記事によれば、都内の書店でPepperによる選書イベントが行われました。

日販コンピュータテクノロジイ(NCT)は7月9日、紀伊國屋書店ららぽーと豊洲店で感情認識ロボット「Pepper」の「選書アプリ」を使ったイベントを実施した。NCTが開発した選書アプリ「ロボシェルジュ」は、顔認識、感情認識機能を内蔵。Pepperのおでこにあるカメラが来店者の顔を認証し、「年齢」「性別」「感情」を読み取ってお勧めの本を紹介する

Pepperは、家庭用だけでなくビジネスの現場にも続々と送り込まれています。
しかし、まさか書店にまで裾野を広げていたことには驚きです。

Pepperの武器である「おでこのカメラ」を使って、来店客の情報を読み取るわけですが、ここで1つ疑問。

「おいおい、書店員未経験のPepperがオススメの本なんて紹介できるのかよ」

アプリには事前に書店員が選書した本のデータが登録されており、連動したプリンターから選書された本の情報が印刷される仕組み

なるほど、Pepperがオススメする本の情報はあらかじめ先輩の書店員から吹きこまれていたのでした。
いやはや、いったいどこから本の情報を持ってくるのか気になったわけですが、そこは意外とアナログだったわけです。

Pepperが全国の書店員の叡智を吸収したら…

Pepperがどのように人間を分析して本を紹介しているのかはわかりませんし、きっと当たり外れはあると思います。
どの程度の精度を持って選書をしているのかも定かではありません。

でも、Pepperが現場にいるプロの書店員の知識をインプットしていることは確かです。

もし仮に、Pepperが全国の書店員が持つ「選書能力」を手に入れたらどうなるでしょうか。

おそらく、遠くない将来には”百発百中”の選書を成し得ているはずです。

もちろん、そのためには人間の感情や経歴までをも読み取るロボットの技術的な進歩が欠かせません。

万が一、Pepperが百発百中の選書能力を手に入れたら書店員のおすすめは必要なくなります。
いくら優秀な書店員であっても、個人の好みが反映された選書には当たり外れが出てくるからです。

「書店員の好き嫌いがあるからこそ本屋は面白いんだ」という見方は当然あるでしょう。

しかし、

「いま私、悲しい気分なの。ねぇPepper、私を励ましてくれる本を教えて」

と問いかけたとき、本当に私たちが満足する本を選べるのは、人間ではなくロボットなのかもしれません。