なぜ電車内で本を読んでる人は神々しく見えるのか?

みなさんはどこで読書をすることが多いですか?
わたしは電車内で本を読むと集中できるので気に入っています。

最近よく耳にするのが「電車内で本を読む人が少なくなった」というもの。

「電車で座って前を見たら、全員スマホ見てたの!ゾッとしちゃった!」

なんていって嬉々として報告する人をよく見かけます。もう百回くらい聞きました。
それだけ、電車内で本を読む人は減ってきているわけです。

そのせいもあってか、電車内で本を読んでいる人からは「どうよ、本を読んでる自分」オーラを感じます。
どうして人は電車内で本を読むことの優越感を禁じ得ないのでしょうか?

そして、なぜ電車内で本を読んでいる人は神々しく見えるのでしょうか?




1.あなたとはちがうのよ、わたし

すべてはこれに尽きます。
スマートフォンというデジタルと、紙の本というアナログ。
両者を比べると、明らかにデジタルを使っている人のほうが優れているはずです。

それなのに、なぜか紙の本を読んでいる人が神々しく見える。
文明の発達に反逆するかのような強い意志から、人間が本来持つべき飽くなき挑戦心が感じ取れます。

わかりやすく言えば、炊飯器を使えばいいのに、ずっとガスでご飯を炊いている人と同じ精神です。

凛としたその姿。感服いたしました。

2.わたし、こんな本も読んじゃうのよ

本が好きで、いつだって本が欠かせない人がいます。
そういった人が電車内で本を読むケースが大半です。

しかし、中には計算ずくで自分を演出しようとする人も一定数存在します。
そのカテゴリーに属する人は「自分がいかに高尚な本を読んでいるか」を見せつける能力に長けています。

電車内は自分が読んでいる本を見せつけるには最高の空間です。
ですから、基本的にカバーはつけません。表紙をモロに見えるように本を読みます。

電車内という、不特定多数の人が出入りする空間において、自分をブランディングする必要性は限りなく低い。
しかし、そこに恍惚を感じることが生きがいになっているのです。

カバーなしで読書をするなら有斐閣、講談社学術文庫、岩波文庫あたりが良いラインです。
ハタから見た時に「あの人、むずかしそうな本を読んでる」と一発でわかるような本でなければいけません。

3.付箋を貼りまくって熱心さをアピール

電車内を見ていると猛烈に付箋を貼った本を読む人を見かけることがあります。
もう付箋を貼りすぎてどのページが重要なのかさえわからなくなっている状態。
むしろ、付箋がないページの方が重要なの?と言いたくなるほどの「付箋地獄」。

これまでの2つと意味合いが変わってきますが、付箋を貼った本を電車内で読むというのも1つの戦略です。
熱心に本を読んでいる姿を見せつけたい人にとって、付箋は強い味方になります。

知識への貪欲な想いを電車内で見せつけるためには、本に付箋を貼りまくるというのは至極合理的なアイデアです。

電車内読書デビューを目指すあなたへ

新生活が始まって1ヶ月。
なかには、そろそろ電車内で本でも読んでみようか、なんていう人もいるのではないでしょうか?

電車内読書デビューを目論んでいる人にオススメしたい本は『理性の限界ー不可能性・不確定性・不完全性』 (講談社現代新書)です。

この本、タイトルがやたら難しそうです。
これだけの漢字が並んでいれば、むずかしそうな本を読んでいるということを電車内の人に一発でわからせることが可能です。

そして、ここが重要なポイントなのですが、この本はタイトルほどむずかしくありません。
内容については割愛しますが、入門者でもわかりやすく読める本です。

電車内で読むべきは「見た目はむずかしそうなのに、内容はそこまでむずかしくない本」です。
なぜかというと、内容がむずかしいとページがなかなか進まないからです。

ページが進んでいないと、

「あの人、さっきからページが進んでない。さてはポーズだな?」

と思われてしまいます。

新書で持ち運びにも便利なので、電車内で本を読んで脚光を浴びたい人にはオススメの1冊です。

さあ、これであなたも自己顕示欲を満たす準備ができました。
さっそく、電車に乗って本を読んでみましょう!