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書店数の激減を伝えるだけでは本屋にお客は来てくれない

公開日:2016/08/24 
カテゴリ:出版業界の動向
本屋の減少だけを伝えるメディア

「出版不況が…」とか「書店数は減少するばかりです」とか、いま業界は悪いニュースで盛り上がる傾向があります。

もちろん事実を伝えることは大切なのですが、もうそればかりで嫌気が差すのも事実。

「書店が減っているなら、もっと本を買わなきゃ!」

というお客さんもいるだろうけど、実際にはその逆パターンのほうが多いでしょう。

人は誰しも人気があるものを好みます。多数派が大好きです。
「みんな使ってる、みんな行ってる、みんな食べてる」といった、「みんなと同じ」を好みます。

だから「本屋が減っている」というニュースを聞いた多くの人は、

「いま書店は人気がないんだな、”みんな”行ってないなら自分も行くのやめよう」

という判断に走る可能性が十分にあるでしょう。

あるいはもっと大きな解釈をすれば、

「本屋に行く人が少ない=本を読む人も少ない=自分も読まなくていいや」

という流れが生まれることも考えられます。

本当は書店の危機を伝えて、業界を盛り上げるキッカケにしないといけないのに、むしろその反対効果を生んでしまっているのです。

これは私の実感ですが、書店ニュースを伝える多くのメディアは客観的な情報のみに終止しています。
わかりやすくいえば、書店数の減少をデータや数字を使って検証して終わり、となっているのです。

当然、客観的な情報を中立的に載せることは重要です。
しかし、さきほど述べたように人はマイナスの情報をそのまま受け取ってしまいます。

「書店が減っている」と聞けば「書店はオワコンか。もう行くのやめよう」という行動を取る人を増やしてしまうのです。

書店をこれ以上減らしたくない、書店を盛り上げたいと思っているメディアの発信者がいるならば、書店数の減少についてだけ触れるのは避けて欲しい。
書店数の減少を伝えるときには、現状と打開策をしっかり提示して欲しいのです。

もう書店は終わりだ、という情報で終止する姿勢は「トドメを刺そうとしているのか?」とすら感じます。

当サイトでも書店数の減少を伝えるニュースをたびたび取り上げますが、他の多くのメディアでも「書店の減少+α」の情報が増えることを祈るばかりです。

 


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