車に乗って本を買う!ドライブスルー本屋の可能性

本屋についてはアレコレ調べていますが、まだまだ知らない世界があるものです。

意外なドライブスルーの代表例として、岐阜県に本店を置く大垣共立銀行のドライブスルーATMなどがありますが、ドライブスルー本屋が存在するとは何とも驚きでした。

今回は「ドライブスルーと本屋の可能性」について考えてみたいと思います。




1988年からスタートしたドライブスルー本屋

東京都町田市に本店を構える「久美堂(ひさみどう)本町田店」に、そのドライブスルー本屋はあります。

開始したのがなんと1988年。本町田店のオープンと同時に導入しています。
久美堂の井之上賢一社長がアメリカ留学中に知ったドライブスルーを書店に導入しようと思い立ったことがキッカケだそう。

その仕組はいわゆるファストフード店と同じ。
車で乗り付けて、マイクで欲しい本を伝える。そのあと窓口に進んで商品を受け取る。こんな流れです。

利用者は1日平均で2〜3人。雨の日になると10人程度の利用者があるそうです。

久美堂ドライブスルー

出典:毎日新聞社

1つの参考事例にはなり得る

ドライブスルー本屋が売り上げに貢献しているかは、ハッキリいって疑問です。
売り上げが計上されているとはいえ、そこにかかる固定費や人件費は多少なりとも負担になっているでしょう。

それでも、ドライブスルー本屋は1つのアイデアとして参考にするべきところがあります。
特に、書店数が少ない郊外などではドライブスルーが利用者に喜ばれるはずです。

アメリカでドライブスルー本屋は伸びるのではないか

唐突に海外の話になって恐縮ですが、アメリカは日本にくらべて書店数が非常に少ないのが実情です。

米国は書店の数が少ない。米国の国土面積は日本の約25倍ですが、書店数は日本の約3分の2にすぎません。米国の書店事情を日本にあてはめると、大阪府の面積に2店しか書店がない計算になります(出典:『5年後、メディアは稼げるか』東洋経済新報社)

アメリカはご存知のように車社会と呼ばれています。
書店数の少なさと、交通事情を考えると、アメリカではドライブスルー本屋の普及が見込めるのではないかと考えられます。

現段階ではアメリカのドライブスルー本屋に対しての下調べができていないので、もしかしたらすでに普及あるいは衰退しているのかもしれません。

もし、未開拓の領域だとしたら、ちょっと可能性を感じています。

日本でドライブスルー本屋は見込みなし

言うまでもありませんが、今後の日本でドライブスルー本屋が広がる可能性は限りなくゼロに等しいでしょう。
そもそもインターネット書店が普及したせいで、リアル書店が次々と閉店している状況です。

ドライブスルー本屋で目的買いをする一定の客層がいたとしても、それはごく少数にすぎません。
今後可能性があるとしても、インターネットを使わない高齢者が住む地方の書店くらいでしょう。

車と本のあたらしい可能性を考えてみたい

本屋はご存知のように衰退の一途をたどっているように見えます。
しかし、本と「何か」を組み合わせることで、新しい可能性を模索することは必要不可欠です。

わたしが無知だっただけかもしれませんが、ドライブスルー本屋という響きがあまりにも新鮮で、少し刺激を受けました。

本と車のシナジーでなにか新しい可能性が生まれやしないか、検討してみる価値はあるかもしれません。

たとえば、高速道路のパーキングエリアに書店をオープンするとか。
オーディオブックを車のネット環境からダウンロードできるようにするとか。

本の広がりに、まだまだ余地はありそうです。