なぜ作家の顔写真を見て「面白い」「面白くない」を決めてしまうのか?

仕事が忙しい時期は読書することができない、あるいは仕事関係の本ばかりを読んでいるから、なかなか小説に時間を割くことがむずかしいという人も多いハズ。

さて、小説を選ぶときには人それぞれさまざまな基準があると思います。
好きな作家のシリーズを読む人もいれば、思い切ってジャケ買いで選んでみることもあるでしょう。

本の選び方は、本の楽しみの1つでもありますよね。

わたしはというと、作家の顔写真で読む作品を決める傾向があります。
しかし、これ、よく考えて見ればなかなかヒドいというか、キワドい選別方法です。
人によっては憤るかもしれません。

でも、これがなかなか習性として抜けない自分がいるのも事実。
なぜ作家の顔写真で読む本、読まない本を判断してしまうのでしょう。




自分の思い描いた人物像と合致しているか?

ペンネームか実名かはともかくとして、作家の名前ってやたらカッコ良かったり響きがいいんですよね。

我孫子武丸、武者小路実篤、京極夏彦、有栖川有栖、天童荒太、石田衣良、乃南アサなどなど。ザッと挙げただけでもこれだけの名前があります。

わたしは、作家の名前というたった1つの情報から、あらゆることを勝手に想像して、さらにそこから作品の感じまでを自分のなかに作り上げてしまう習性があります。

どんな人にも共通していると思うのですが、名前をパッと見ただけで会ったこともないのにどんな人か想像することはありませんか?
それとほとんど一緒で、名前から無意識にその人の顔や雰囲気を想像するわけです。
目鼻立ちや髪型、そして性別。さらには、その人がどんな文体で作品を書くかまで思いを巡らせます。

言うまでもなく、名前を見て想像するだけですから当たる確率は非常に低いわけですね。
実際、自分がものすごいカッコいい(あるいはキレイな)人だと思っていた作家でも、顔写真を見た途端に「全然イメージとちがう…」となることも頻繁にあります。

「そんなバカな!」イメージと違った作家の名前

名前だけを知っていて、いざ顔を見たら全然イメージと違った…という作家はたくさんいます。
ここではわたしが実際に体験したイメージとの乖離が激しい作家の名前をご紹介します。

代表的なところでは「有川浩」と「乾くるみ」の両作家が挙げられます。

有川浩(ありかわひろ)は女性作家です。
乾くるみは男性作家です。

あなたが「有川浩」「乾くるみ」という名前をパッと見たとき、それぞれどんな人物を想像するでしょうか?
女性でしょうか?男性でしょうか?年齢は?おそらく、名前に沿って性別や年齢などをもとにイメージをつくるはずです。

私が初めてこの事実を知った時は、なんとも騙されたというか、脱力したというか。
意図的なペンネームなのかもしれませんが、まんまとハマった感じです。

もう1つ別に、見た目のギャップで言うとフランツ・カフカが挙げられます。
カフカといえば、あらゆる作家に影響を与えた偉大な人物です。個人的にはもっと年配というか、ヘミングウェイ的な老練感を抱いていたのですが、ちょっと意外でした。

こんな感じで、名前と作家の顔や性別のちがいを楽しむのも本の味わい方の1つなのかもしれません。