ジャニーズが表紙になれば雑誌は本当に売れるのか?

ジャニーズが表紙の雑誌は本当に売れるのかー。

雑誌の低調ぶりに拍車がかかり、出版業界はこの先も不安でいっぱいです。
【出版業界の危機】書籍・雑誌の売り上げ金額が過去最悪の落ち込みでも紹介しましたが、雑誌の売り上げ金額はかなり厳しい状態です。

そんな中、サイゾーの2014年2月号をパラパラとめくっていたら面白い記事を見つけました。

『キムタクじゃもう売れない!? ”ジャニーズ表紙” 禁断の実売事情』

こんな記事を見つけるとニヤニヤが止まりません。育ちの悪さを痛感します。




ジャニーズを雑誌に起用するまでの道のりは非常に険しい…

さて、「ジャニーズ表紙の影響力」について見ていきましょう。

まず前提として、記事によれば「ジャニーズは表紙に起用するどころか、小さな扱いの記事であっても掲載にたどり着くまでが大変」とのこと。
ジャニーズを雑誌で取り上げる場合には、人脈はもちろん、日頃から事務所関連のイベントやパーティーに通って関係性を築くことが欠かせないそうです。

これはおそらく事務所側のメディア戦略などが影響してのことでしょうが、ジャニーズを使った雑誌づくりが容易でないことは確かです。

そこまでの苦労をしてでも表紙に起用したいジャニーズという存在。
果たして実売はちゃんと伴っているのか?そこが気になるところです。

ジャニーズが表紙の雑誌は書店の仕入れ数が格段に増える

では具体的な雑誌名を紹介しながら、ジャニーズの表紙事情について考えていきます。
2013年に発行された雑誌に限定して、ジャニーズが表紙の号とそれ以外が表紙の号で比較。平均消化率の違いから「ジャニーズの表紙効果」を測定します。

今回は記事で紹介されている6誌から3誌に絞って比較したいと思います。
(情報はすべて「『サイゾー』2014年2月号」からによるもの)

1、『CDジャーナル』(音楽出版社)

まずは『CDジャーナル』です。この雑誌はその名のとおり、音楽雑誌でアーティストの知名度に関わらず、コアな切り口が特徴の雑誌。
2013年3月号の表紙を飾ったのが「V6」です。
CDジャーナル

表紙に初のジャニーズタレントを起用。(中略)ファン垂涎の内容だったため。初回入荷分は売り切れて消化率は100%超え。売り上げ部数も通常の2倍以上を記録した。

【平均消化率】59.2%
【V6表紙の消化率】109.4%

出ました。いきなりジャニーズ効果が露骨に出ました。
初のジャニーズ起用と、同時期に発表したアルバムについて深く語られたことでファンがこぞって買い求めた結果といえそうです。

2、『Hanako』(マガジンハウス)

続いては『Hanako』です。
2013年8月22日号を飾ったのが「」です。
嵐が表紙のhanako

消化率だけを見ると大きな変化は見られないが、実は書店の仕入れ部数は年間平均の2.5倍。売り上げは3倍近くと、明確な”ジャニーズ効果”を確認できた。

【平均消化率】60%
【嵐表紙の消化率】58.2%

消化率だけを見ると、効果がないように見えますが実は書店側の扱いが露骨に違います。
「嵐なら売れる」と踏んだ書店が通常よりも仕入れ部数を大幅に増やしたのです。

実は次号で大野智さんがソロで表紙に登場しています。
売り上げや消化率は平均を上回りましたが、書店の仕入れ部数はメンバー全員が表紙を飾ったときの約半分。
こうしたエピソードからも、嵐全員の表紙の絶大な効果を実感していただけると思います。

3、『婦人公論』

最後は『婦人公論』です。1916年創刊の老舗雑誌で普段は黒木瞳や桃井かおり、大竹しのぶなどの大人の女性が表紙を飾っています。
2013年11月7日号で表紙を飾ったのが天下の「木村拓哉」。

木村拓哉が表紙の婦人公論

消化率は年間平均を上回ったが、書店側も仕入れ部数を増やすわけでもなく、際立ったジャニーズ効果と呼べるほどの変化は見られない。

【平均消化率】60.9%
【キムタク表紙の消化率】70.5%

消化率は平均よりも10%近く上回っているので、効果がないとはいえないかと思います。
ただ、昔から多くの人に抱かれていた「キムタク神話」はもう過去のものなのかもしれません。

その証拠に同誌で前年に表紙を飾った人間国宝・坂東玉三郎や江原啓之に消化率、売り上げとも敗北しています。

ジャニーズが表紙の雑誌【まとめ】

ジャニーズ表紙の雑誌の売り上げ効果について考えてきましたが、やはりジャニーズで一括りにはできないといえます。
いま人気絶大の嵐はやっぱり効果が露骨に出ていますし、V6に関しても雑誌との相性が良ければ消化率は伸びるのです。

コアなファンというのは、単純にその対象のグッズを買いあさります。
そのコアなファンを最も多く抱えているのがジャニーズであることは言うまでもありません。

雑誌の売り上げを一定のレベルまで保つには、こうしたコアなファンの購買行動は必要不可欠といえます。
そうした背景もあって、ジャニーズ表紙の雑誌があふれかえっているのです。

これからも雑誌の売り上げが落ち続けるなんてことがあれば、いつしか「書店に並ぶ雑誌の表紙すべてがジャニーズ」なんて日がくるかもしれません。

もういっそ、ジャニーズ書店でも開けばいいのにと思います。
ジャニーズ専門書を扱う書店。いま何となく思いついただけではあるけど、けっこう売り上げは安定したものになりそうな気がします。
ビジネス書担当、実用書担当などと並んで「ジャニーズ書担当」っていう新しい肩書きがあったらちょっと気になります。

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