ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロってどんな人?受賞理由は?

10月5日、スウェーデン・アカデミーがノーベル文学賞をカズオ・イシグロ氏に授与することを発表しました。

日本生まれの英国人ということで、日本でも非常に多くの報道がなされています。

毎年注目を集めている村上春樹氏が受賞を逃したことは置いといて、今回はカズオ・イシグロについてチェックしてみましょう。




カズオ・イシグロの生い立ちは?

カズオ・イシグロ(漢字:石黒一雄)は、1954年11月8日に長崎県で生まれました。

両親とも日本人なのですが、彼が5歳のときに父が油田調査のためにイギリスに渡英したことをキッカケに英国へ移住します。

その後、イギリス国籍を取得。思いっきり日本人の名前が付いているので親近感が湧きますが、カズオ・イシグロは日本語をほとんど喋ることができません。

ちなみに、学生時代にはミュージシャンを目指していたという経歴も持っています。

どんな作品を書いている?

彼を語るうえで欠かせないのが「ブッカー賞」の存在です。

ブッカー賞とはイギリスの長編小説作品に与えられる文学賞で、世界的に権威があります。日本には直木賞・芥川賞という代表的な文学賞がありますが、これとはスケールがちがいます。

カズオ・イシグロは1989年に『日の名残り』でブッカー賞を受賞しています。35歳という若さでの受賞です。

『日の名残り』は映画化され、現在では彼の代表作とも言われています。

また、日本国内では『わたしを離さないで』が一番知られている作品かもしれません。これは海外で映画化されるだけでなく、日本国内でも蜷川幸雄監督によって舞台化されています。

さらに2016年1月からTBSテレビにて綾瀬はるか主演でテレビドラマ化されており、記憶に新しい人も多いことでしょう(ただし、ドラマの平均視聴率は6.8%で綾瀬はるかの”黒歴史”とも言われている)。

カズオ・イシグロはなぜノーベル文学賞を受賞したのか?

ノーベル財団は、今回の授与について以下のように語っています。

「カズオ・イシグロ氏の力強い感情の小説は、私たちが世界とつながっているという幻想に隠されている闇を明らかにした」(NHK NEWS WEBより)

さすがノーベル文学賞とでもいいましょうか、一回読んだだけでは容易には理解できない書き方です。

「世界につながっているという幻想に隠された闇」というものが何なのか。文学的な表現ですね。

一つ気になるのは、彼が発表している作品数の少なさです。過去のノーベル文学賞作家を見てみると、そのほんとんどが少なくとも10作品以上は自分の作品を持っています。

しかし、カズオ・イシグロの長編小説はわずか7作。もちろん、作品数が多ければ良いわけではありませんが、この少なさで受賞するのは異例とも言えるでしょう。

イギリス人とはいえ、日本にゆかりのある作家のノーベル文学賞受賞。うれしいですね。

ひとまず、本屋にとっては一つのイベントでもありますから、売れるチャンスを逃さないようにカズオ・イシグロ作品をお店に展開したいですね。

余談ですが、毎年”ハルキスト”騒がれる村上春樹本人はどんな気分なんでしょうね。勝手に騒がれて、勝手にガッカリされる。もし自分が彼の立場だったら「うっせーーーー!だまってろ!」と言いたくなります。