恐怖と涙の新感覚!ホラーなのに泣けると話題の絵本『鬼ナス』がヤバい

みなさんが子どものころ、お母さんはどんな人でしたか?

「料理が上手」
「やさしい」
「勝手に部屋を掃除してくる」

おそらく、多くの「お母さん像」ってこんな感じではないでしょうか。

しかし、そんな常識を打ち破る今まで見たことも聞いたこともないお母さんについて描かれている絵本があります。

それが『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました』という作品です。

株式会社ワイヤーオレンジ代表取締役・原田様から献本いただきました。ありがとうございます。)




鬼のようなお母さんを想像できますか?

この絵本はすべて実話。
著者である原田剛氏の、いわば「自伝的絵本」です。

やさしかったお母さんが「鬼」へと変貌を遂げていく姿が、恐怖のイラストとともに描かれています。

1ページ目を開いた瞬間から、恐怖を予感させる内容…。

とってもやさしかったお母さんが、とつぜん鬼のようになりました。どうしてボクはひとりでナスビを売らないといけないの???(本書ソデより)

鬼ナス1

ボクは、ナスビ農家に生まれ育ちました。

ナスビはたくさん採れますが、キズや形が悪いものは市場で売ることができません。

だから晩御飯で食卓に並ぶのは、いつもナスビ料理。
遠足のお弁当も、いつもナスビ料理。

そんな家庭で育ちました。

でも、ナスビ料理ばかりでイヤになる日々。
本当はハンバーグやエビフライが食べたい。

それでもナスビ料理は続きます。

鬼ナス2

お母さんが作ったナスビを投げつけてくる。
ナスビの鬼が追いかけてくる。
小学生のボクは恐怖とイヤな気持ちで、夢を見るまでになってしまいました。

鬼ナス3

10歳の子どもに一人でナスビを売りにいかせる

10歳になったある日、お母さんは鬼のような顔でボクにこう言い放ちます。

「これをひとりで ひとふくろ100円で売ってきなさい!」

なんということでしょう。
鬼のようなお母さんは、小学生のボクに一人でナスビを売りに行かせるのです。

一人でナスビを売る

知らない団地に1軒ずつピンポンを押して売りに回ります。
もちろん、誰も買ってくれません。

売れない毎日…お母さんは助けてくれません。
それどころか、鬼の顔で「あしたは売ってきなさい」と怒るばかり…。

どうしてお母さんはボクにここまで厳しくするのでしょうか?

じつは、そこにはお母さんの深い愛情があったのです。
誰も想像できなかった、感動のラストとは…?

続きは、ぜひ本書を手にとってご覧ください。

”打たれ弱い若者”と”甘やかす親”への警鐘本

本書の著者である原田剛氏は、この本を出版しようとしたキッカケをこう語ります。

最近の”打たれ弱い若者”や”甘やかしすぎる親”の姿を10年以上に渡り見てきて、小さい子どもから年配の方まで5分間で読める”絵本”というカタチで出版に踏み切りました。

この絵本に描かれているのは、子どもを強く育てるために必要な「親の覚悟」です。

甘やかせるばかりで、厳しくしない。

そんな親が増えている現状を変えるために作ったのがこの1冊なのです。

絵本に興味がなかった人をも惹きつける「絵のインパクト」

伝えたいことは親子の愛情なのに、イラストが恐怖のタッチ。
これが、いい意味で”不協和音”を生んでいるのも「鬼ナス」の面白いポイントです。

小さい子どもには刺激的かもしれませんが、これくらい絵にインパクトがあると、絵本に興味がなかった人も食いつくはず。

親と子どもの関係を見直す意味でも、そして絵本を広める意味でも有力な1冊といえます。

ちなみに、この絵本のイラストを担当しているのは、ワイヤーオレンジの筒井則行氏。
個人的な印象ですが、漫☆画太郎先生と近いものを感じる好きなイラストです(笑)。

漫☆画太郎

出典:i.ytimg.com

紙の本を守っていくのは絵本だ!

原田氏は絵本のことを【紙媒体の最後の砦】であると言います。

近い将来、お母さんがスマホやキンドルで絵本を子どもに読むような時代を想像するだけでも怖いです…絵本とは、お母さんが手でめくってあげ、お母さんの手あかや、子どものヨダレなどが付いて10年も20年も愛されるものだと思うのです。

みなさんは、お母さんに絵本を読んでもらった記憶はありますか?
もしある人は、どんな記憶として残っているでしょうか?

もちろん内容を覚えている人もいるでしょうが、多くの人は「お母さんがページをめくって読んでくれた情景」を思い出すのではないでしょうか。

紙の本の良さは「モノとして手元にある」ことです。
絵本を電子書籍で読めることは便利ですが、それは具体的な記憶・思い出としては残りにくいもの。

大切なことを教える、愛情を伝える、そこで使われるのはやはり「紙の絵本」であるべきだと思います。

親と子どもの関係を見直すキッカケとしてはもちろん、紙の本の良さを伝えるためのツールとして、絵本がもっと広まることを願うばかりです。