出版・書店業界の人に読んで欲しいおすすめ本7冊

出版業界や書店業界についてのニュースというのはあまり多くありません。
自分から能動的に情報を取りにいかないと、業界の動向にふれるのはなかなか難しいものです。

ですから、本や出版について体系的な知識を得るためには「書物」を読むのが1番です。

今回は出版社、書店員、取次ではたらく出版に関わる人に読んで欲しいおすすめの本を7冊紹介します。
すでに新刊では手に入らない本もいくつかありますが、良い本がたくさんあるのでぜひ参考にしてみてください。




出版業界のことを広く知りたい人におすすめの本

出版・書店業界の仕組みや、歴史、今後の展望などを知るには、ひととおり解説してくれる本がおすすめです。
ここでは、おすすめの4冊をご紹介します。

あたらしい教科書2 本

わたしは、たまにブックオフに出かけて100円コーナーで「出版業界」にかんする本を物色するのが趣味です。
なぜブックオフで探すのかというと、新刊書店では売ってない希少本がゲットできるから。

そんな趣味の時間に発見したのが『あたらしい教科書2 本』です。おそらく、絶版です。いきなりゴメンナサイ。

この本をひとことで表すと「出版・書店業界を知りたい人のための図鑑」です。
厳密に言うと、ページ数が140ほどしかないのですが、フルカラーで出版・書店業界のことが解説されています。

編集、デザイン、印刷と製本、流通と書店で分かれており、この1冊で出版・書店業界の全体像はバッチリです。
新刊のつくり方はもちろん、書店の歴史、日販・トーハンについて、はては書店開業についてまで紹介されています。

取次の仕組みが紹介されている本はかなり少ないので、そういった意味でも貴重な1冊。

あの永江朗さんが監修しているので、面白さ・わかりやすさは折り紙つきです。

こんな素晴らしい本がAmazonで1円(2015年6月24日現在)で売られているのは、何とも複雑な心境…。

出版・書店業界に興味がある人には、絶対の自信を持ってオススメできる1冊です。
こんな良書はなかなかありません。

本 (あたらしい教科書 2)

出版と自由

打って変わって、少しむずかしい内容の本が『出版と自由』です。
この本は2003年〜2008年にあった、出版にまつわる動向を1冊にまとめたもの。

内容は宝島社裁判の判決、万引き問題、ポイントカード問題、「ハリポタ騒動」、書店の倒産まで多岐にわたっています。

いまの出版業界がどのような経緯をたどってきたのかを知るには持ってこいの1冊。

2009年の本なので、これも絶版の予感がします…。

出版と自由―周縁から見た出版産業

本の逆襲

ブックコーディネーターとして活躍する内沼晋太郎さんの著書。
これからの本の在り方を、あらゆる角度から見ている内沼さん。そんな氏の考えが詰まった1冊です。

くわしい内容については以前の書評でくわしく解説しています。

また、『本の逆襲』のほかにも出ている内沼さんの著書『本の未来をつくる仕事/仕事の未来をつくる本』は必読レベルで推奨します。

本の逆襲 (ideaink 〈アイデアインク〉)

出版 2015年度版

就職活動をする学生に向けて書かれた本ですが、出版・書店業界についての情報がわかりやすくまとめられています。

出版業界の展望をはじめ、あまり知られていない編集者の仕事内容にまで踏み込んでいるのが特徴的。

それ以外にも、本文ではないところにある「出版社別給料」や「雑誌の発行部数推移」などは非常に興味深い内容です。

ただし、本文については新板と旧版で使い回しをしている部分もあるので、そこに不満を抱く人も少なくありません。

とはいえ、出版業界について体系的な知識を得たい人は、読んでみることをオススメします。

出版〈2015年度版〉 (産業と会社研究シリーズ)

書店・書店員について知りたい人におすすめの本

続いて、書店についての知識や情報を知りたい人におすすめの本です。
ここでは2冊ご紹介します。

本屋の雑誌

タイトルが示すとおり、本屋についてアレコレ書かれた1冊。
書店員の人が読めば「わかる!あるあるだよな〜」と共感することも多く、本屋が好きな人にとっては「書店員は大変だなあ」とウラ事情を垣間見ることができます。

本屋が好き、という人が読むとますます本屋のことが好きになるはずです。

本屋の雑誌 (別冊本の雑誌17)

なぜ人はジュンク堂書店に集まるのか

「本屋が好き=ジュンク堂的な店内が好き」とイコールにしてもいいのではないかと、個人的には思っています。
それくらい、ジュンク堂書店は他の本屋にはない魅力であふれているからです。

この本は以前の書評でも紹介したとおりですが、ジュンク堂の歴史や社内体制などを知るにはピッタリの1冊。

ここまでコアな本を出すとは!と思わず感心してしまいます。

なぜ人はジュンク堂書店に集まるのか―変わった本屋の元大番頭かく語りき

編集について知りたい人におすすめの本

編集者がドラマに取り上げられることもありますが、実態はあまり知られていません。
ここでは編集の歴史と実践的な内容にふれられている1冊をご紹介します。

はじめての編集

編集、とくに雑誌の編集についてくわしく書かれた本です。
「編集」という仕事がどのように成り立ちを帯びてきたか、企画はどのようにつくればいいのか。

歴史と実践が織り交ざる、あたらしい感覚を味わえます。
雑誌のキャッチコピーやレイアウトにまで細かくふれているので、編集者を目指す人は特に読むべき本といえるでしょう。

判型・カバーデザインが目を引くので、わたしは本屋で見かけてすぐに買ってしまいました。

はじめての編集 [単行本]

もっとある!おすすの本

ここまで出版・書店業界についての本を紹介してきましたが、じつはオススメの本はまだまだたくさんあります。

絶版になっている本がいくつかあります。
やはり、出版・書店業界についての本はそこまで売り上げが芳しくない証拠でしょう。もちろん年数が経過しているせいもありますが。

わたしは、こんなサイトをやっているくらいなので出版・書店業界についての情報には目がありません。
「出版」「書店推移」「書店員の仕事」「編集者」とかいう文字を見るだけで、ワクワクしてきます(笑)

出版・書店業界について興味を持った人が、もっと簡単に情報へアクセスできるような世の中にしたいです。
そのためにも、このサイトのコンテンツをもっと多くの人に読んでもらうために、がんばりたいと思います。