読書離れが深刻化…読書好きの減少で問われる出版業界の課題

明日10月27日は「読書の日」です。そこから11月9日までの2週間は読書週間とされており、出版業界にとってはちょっとした商機でもあります。

読書人口を増やすキッカケになることが期待されてはいるものの、実際は読書離れが深刻化しているのが現状です。




読書をする人の割合が減少

株式会社クロス・マーケティングが実施した調査によると、前回調査(2015年実施)と比較して【読書習慣がある】割合が50.8%から39.4%と減少、【読書は好き・計】(読書は好き+どちらかというと読書は好き)が74.1%から66.3%と減少しており、読書に対する意識が薄くなっている実態を読み取ることができます。

読書調査の結果

「読書をする理由・目的」については、【単純に読書が面白いから】が66.8%と最多になっており、これはうなずける結果です。

気になるのは「読書をしない理由」で、【忙しい】が40.7%で最多となっていること。

「忙しいから読書ができない」とは、なんてまあダサい理由なんだろうと思ってしまうわけですが、「ちょっとしたスキマ時間があればスマホいじるよ」という人が多数を占める結果とも言えるわけです。

つまり、ちょっとしたスキマ時間に読みたくなるような本がない、そもそも読書をする習慣がないという状況だとすれば仕方のない結果かもしれません。

読書をする理由、しない理由

とはいえ、面白い本なんて世の中に溢れているので、「忙しいから読書ができない」という人に対しては地道に読書習慣を身につけてもらうための啓蒙活動をするしかなさそうです。あるいは、スキマ時間に読みたくなるような面白い本をいかに提案するか、ということも重要になってくるでしょう。

これは出版社の本づくりもちろんのこと、書店の売場づくりにもつながってきます。さらにいえば、配本をする取次にも大きな意味を持つ調査結果といえるでしょう。

紙の書籍はいまだに読書で高い支持

読書手段

次は読書手段についてですが、【主に紙の書籍で読む】が94.1%と、電子書籍にくらべて多くの人が紙の書籍を使うという結果が出ています。

そして、紙の書籍で読む派の人に「電子書籍を使う予定はあるか?」という質問をしたところ、56.1%の人が「利用しようとは思わない」と回答。

紙の書籍で読む人の半数以上が、これまでもこれからも紙の本で読書をすると答えているのは注目に値します。

皮膚感覚では電子書籍が広まっている印象がありますが、紙の書籍で読書する人にとってはまだまだ馴染みのない読書方法だと言えるでしょう。

紙の本を売る書店にとっては朗報とも言えますが、出版社は少しずつではありますが電子書籍の点数を増やしています。

長い目で見れば、やがて電子書籍で読書を楽しむ人の割合が半数を超えることも十分に考えられます。

紙の書籍で読書する人をいかに惹きつけ続けるか、それが書店に課されたテーマとも言えそうです。

  • ■調査概要
  • 調査手法  :インターネットリサーチ(クロス・マーケティングアンケートモニター使用)
  • 調査地域  :一都三県(埼玉、千葉、東京、神奈川)
  • 調査対象  : 15~69歳の男女
  • 調査期間  :2017年10月18日(水)~10月19日(木)
  • 有効回答数 : 1,200サンプル