知られざる「書店経営の実態」とは?

出版業界のデータを調査する媒体やメディアは多くありますが、そんな中取次大手のトーハンが例年発行している『書店経営の実態』(平成26年度版)をこのたび刊行しました。

その中から書店経営に関する気になるデータを拾って、いくつか引用をもとに紹介したいと思います。




書店経営の実態

(1) 売上高伸長率   
  売上高伸長率は、健全企業-0.9%、欠損企業-7.4%、総平均-3.2%となり、総平均では19年連続のマイナス成長となった。
(2) 収益性
収益性を見る売上高対営業利益率は-0.3%(昨年-0.1%)、売上高対販売費・管理費率は22.5%(昨年22.2%)、売上高対人件費率は11.7%(昨年10.9%)となっている。
(3) 生産性
粗利益対経費率は101.4%(昨年100.5%)、労働分配率は52.7%(昨年49.4%)と、依然として販管費の負担は厳しい状況である。
(4) 従事者数、パート・アルバイト比率
  従事者数の平均は8.4人で、内訳は社員2.6人、パート・アルバイト5.8人となり、パート・アルバイト比率は69.0%となった。
(トーハン平成26年度版『書店経営の実態』刊行より)

売上高伸長率や利益率などは、ある程度予測どおりなのかなと思います。
また、パート・アルバイト比率については69%。こうして数字で見せられると、やはり書店はパート・アルバイトによって支えられているのだなと感じます。

どんな書店を目指しますか?

この調査ではリアル書店の強みについてもアンケートをとっています。

その中で「強み」として最も多くあがった意見が「中身を手にとってもらえること」でした。
また、果たすべき役割については「趣味のものに出会えるワクワク感の演出」が最も多くあがりました。

目指すべき書店像については「地元に愛される町の本屋さん」「コンパクトで利便性の高い書店」「複合書店」などがあがりました。

書店の傾向としては大型化が進んでいると言われています。
そうした中で浮き彫りになる書店経営の実態は、出版業界を俯瞰するためにも今後はさらに重要な資料になっていくことでしょう。