出版社・三五館が事業停止、経営不振で負債総額は約3億円

実用書やビジネス書をメインに発行している出版社・三五館が10月5日に事業を停止しました。

平成27年3月期には売上高約3億2,000万円を売り上げていたものの、近年は売り上げが縮小。平成29年3月期の売上高は約2億5000万円まで落ち込んでいました。負債総額は約3億円です。

同社は元世界ランキング1位のプロテニスプレイヤー・ノバク・ジョコビッチの『ジョコビッチの生まれ変わる食事』などを刊行し、同書は28刷に達するほどの人気を博していました。

また、精神科医や心療内科医の治療方法を取り上げた『精神科は今日も、やりたい放題』という書籍は20刷という、十分な発行部数に達しています。

出版社としての知名度は決して高くありませんが、非常に魅力的なコンテンツをつくる出版社で、特に実用書関連の強みを感じられる版元です。

事業停止を受けて、三五館の公式ツイッターには悲痛のツイートが見受けられます。

順調に売り上げをあげていた出版社が、わずか数年で事業停止に追い込まれるという事態が起きました。今後も同じような版元が出てくることも十分に考えられます。

出版社は特に硬直性が強い業界です。なかなか新しい動きを取ることができません。

電子書籍のコンテンツを増やす、広告戦略を見直す、Webに収益の柱を移すなど、慣習に囚われない事業を展開する必要があるでしょう。

業界環境の変化のせいにするのは簡単ですが、出版社がどのように生き残っていくのかをあらためて考える機会となりそうです。