蔵書数80万冊の大型書店「三省堂書店名古屋本店」に勝算はあるか?

出典:三省堂書店公式サイト

JR名古屋駅に高層ビル「JRゲートタワー」が完成し、その8階に三省堂書店名古屋本店が4月17日、オープンします。

名古屋駅周辺の書店は、ここ数年で移り変わりが激しくなっています。そもそも書店経営が厳しいということもありますが、改装や再開発によるテナントの入れ替わりも少なくありません。

今回オープンとなる三省堂書店名古屋本店は、取り扱い点数約80万冊という豊富な蔵書数を誇る大型店です。しかもワンフロアですから、お客さんの滞在時間は長くなることが期待できます。

三省堂書店で「本店」という名称がつくのは3店舗目となります。参考までに、各店舗の大きさと蔵書数は以下のとおりです。

  • 神保町本店 約4,150㎡ 140万冊
  • 池袋本店約3,300㎡ 80万冊
  • 名古屋本店約3,300㎡ 80万冊

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隣接する百貨店・高島屋には三省堂書店名古屋高島屋店がありますが、引き続き営業を行うとのこと。名古屋本店と合わせると合計で約100万冊の規模になるので、実質的には三省堂書店の中では2番目に大きい店舗となります。

気になるのは品揃えについてですが、三省堂書店名古屋本店の西尾雅人本店長は、名古屋本店や地域の特徴についてこのように答えています。

名古屋高島屋百貨店のベビー服売り場に近い場所に児童書コーナーを配置し、一体感を出すことを考えた。また、東海地方はお出掛けスポットなど、地元の紹介本がよく売れる。自動車関連メーカーが集結し、工学書の需要も大きい。愛知県はお寺の数が多く、仏教書もよく売れている(毎日新聞2017年4月13日 中部夕刊)

お客さんの動線を意識しながら、購買欲を高める工夫がなされています。店内レイアウトは書店の回遊率を高めるうえで非常に重要な要素ですので、期待したいところです。

また一般書だけでなく、医学書や工学書などの専門書をどのような構成で取り扱うのかも大きなポイントとなるでしょう。

駅前のオフィス街近くということで、立地は申し分ありません。しかし、お店があるのは8階。大型書店にはよく見られる立地ですが、一定の集客が見込めないと厳しい条件でもあります。

名古屋エリアは書店激戦区。東海地域における三省堂書店旗艦店としての今後に期待したいところです。