本屋の文庫担当者はシリーズ作品1巻目の在庫を切らしてはいけない

本屋でたまたま出会う小説。いままで読んだことのない作家や作品と出会えるのは、本好きの大きな楽しみの1つです。

しかし、本屋で出会ったシリーズ作品の1巻目がない。そんな状況に出くわすと、わたしの心はポキっと折れてしまいます。

スポンサーリンク

泣き虫弱虫諸葛孔明

先日訪れた書店の棚を何気なく見ていると、1冊の分厚い本が目に留まりました。

そのタイトルは『泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部』。608ページというボリュームの、シリーズ完結編です。

わたしは分厚いハードカバーに目がなく、さらに三国志が好きときたものですから、スグに「これ欲しい」と思いました。

しかし、です。「第伍部」というということは、シリーズ1巻目(第一部)がないと始まりません。

そこの本屋は小さいので、分厚いハードカバーを全シリーズ揃えるスペースはありません。とりあえず、1巻目を文庫コーナーでさがすことにしました。

そして見つけた泣き虫弱虫諸葛孔明。しかし、文春文庫の棚にあるのはなんと「第四部」のみ。つまり、4巻目。しかも、4冊ストック。

なんということでしょう。あろうことか、1巻目の在庫がなかったのです。

「『第四部』を4冊も在庫するなら、1巻目置いといてくれよーーー!」

スグにでも読みたいと思った私の心はもろくも打ち砕かれます。

いつもは本屋で買うようにしているのですが、今回ばかりはアマゾンで注文することにしました。だってスグに読みたいから。

シリーズ1巻目を置かない書店の是非

売れない本を在庫にしても仕方がありません。ですから、いくらシリーズ作品の1巻目といえど、売れなければ返品するのが当然でしょう。

しかし、すごく個人的な立場から言わせてもらえば「シリーズ作品の1巻目は絶対に置いて欲しい」のです。

そうしないと、せっかく興味を持って本屋に行っても手がつけられません。最初の一歩を踏み出せません。せっかく燃え上がった炎は、あっという間に鎮火してしまいます。

じつはシリーズ作品の1巻目の在庫がなくて意気消沈したという経験は一度ではありません。けっこう頻繁に出くわします。

ほかにも陳舜臣『小説十八史略』(講談社文庫)なんかもそうで、4〜6巻目はあるのに、なぜか1巻目だけ在庫がないという本屋が多々あります。

たまたま1巻目が売り切れだっただけかもしれませんし、そもそも売れないから返品したのかもしれません。

でも、もしそうでないなら、文庫担当者の人はシリーズ作品1巻目の在庫には特に目を光らせて欲しいと思います。

第1巻が売れるのはもちろんですが、シリーズで買ってもらえれば本屋にとってもメリットは大きいはず。

お客さんと本屋の双方がハッピーになれる第1巻。ぜひとも大切にして欲しいなあ。