本当に必要?本の消毒器を設置する図書館が増え続ける理由

本当に必要?本の消毒器を設置する図書館が増え続ける理由図書館

こんにちは、アユム(@kot_book)です。

古本や誰かが読んだ形跡のある本に抵抗を示す人は少なくありません。僕も少し抵抗感があります。

特に図書館に並んでいる本は不特定多数の人の手に触れているため、衛生状態を気にする声を多く耳にします。

最近だと、図書館でのコロナウィルスの飛沫感染も警戒しなければいけません。

そんな事情もあって、図書館では「本の消毒器」を導入するケースが増えています。

そもそも本の消毒器とはどのようなものなのか?そして、それは本当に必要なものなのか?考えてみましょう。

キレイ好きが喜ぶ「書籍消毒器」とは?

おもに図書館に設置されている「本の消毒器」とは、文字通り本の消毒を行うための器械です。

図書館流通センターのHPによれば、この消毒器には以下の効果があるとのこと。

  • 【ページ間の清掃】
  • 本の下から風をあて、ページ間に挟まったホコリ、髪の毛、フケなどを除去
  • 【殺菌消毒】
  • 本を開いた状態で紫外線を照射し、ページの中まで殺菌
  • 【消臭・抗菌】
  • 消臭抗菌剤を循環させ、煙草臭、ペットの臭いなどを除去

どんなカタチ?どうやって使うの?

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出典:図書館流通センターHP

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出典:図書館流通センターHP

イメージとしては冷蔵庫(あるいは電子レンジ)のような扉付きの機械です。
このなかに本を入れることで、殺菌・消毒をしてくれます。

使い方としては、借りた本を機械のなかに入れてスイッチを押すだけ。すると30秒〜1分で消毒が完了します。

紫外線による殺菌、消臭抗菌剤による消臭効果が見込めるとのことです。

ちなみに本って紫外線を浴びると日焼けして劣化するのでは?という疑問があるのですが、消毒作業によって本は痛まないのかちょっと心配です(たぶん大丈夫なんだろうとは思いますが)。

なぜ本の消毒器を導入するのか?

そもそも、消毒器が設置された理由の1つに利用者からの苦情の声があります。

福岡県大野城市の市立大野城まどかぴあ図書館は昨年6月、貸し出しコーナーの隣に消毒機を設置した。「本に髪の毛が挟まっていた」、「たばこの臭いが染みついている」などの苦情を受けたためだ(毎日新聞「<書籍消毒機>導入の図書館が増加)

実際に利用者はどれくらいいるのかが気になるところですが、記事によれば1日約40回、これまでに1万4000回超の利用があったそうです。

子どもの衛生面を気にする親の利用者が多いとのこと。子どもが絵本や児童書などを口に入れてしまうことも多いため、あらかじめ消毒できるのは嬉しい、というのが消毒器支持派の考えるところでしょうか。

確かに、子どもが図書館の本を口にしてしまって体に害が出るのは避けるべきかもしれません。

「本の衛生状態が気になるから、図書館の本は借りたくない」という否定派の人に来館してもらえる効果が見込める可能性もあるでしょう。

図書館の本ってそんなに汚いの?

しかし、どうでしょう。一昔前は図書館に消毒器なんてありませんでした。

僕も小さい頃はよく図書館で絵本などを借りたものですが、何事もなく育ち、いまこうして生きています。

多くの人が疑問に感じるであろうことの1つとして、「そもそも図書館の本ってそんなに汚いの?」ということです。

もちろん、見た目や臭いなどは体で感じることができる汚れかもしれません。

しかし、それはあくまでも気持ちの問題。実用性について言えば、なんら問題はないはずです。

さきほどの記事によれば、「本に髪の毛が挟まっていた」程度で苦情が来るわけですから、ちょっと常軌を逸しています。

実際のところ、専門家は図書館の本について以下のように解説しています。

菌の繁殖に詳しい微生物化学研究所(東京都品川区)の五十嵐雅之研究部長(53)は「一般生活で付着する細菌といえば大腸菌とブドウ球菌ぐらい。大腸菌は乾燥に弱く、ブドウ球菌は全ての人が潜在的に保有している。また、インフルエンザなどのウイルスは、紙に長期間付着すると活性化しなくなる。細菌もウイルスも過剰に心配する必要はない(同上より)

借りるまえに本がキレイに消毒される様子を見てホッと一安心、「これで気持ちよく本が読めるね」という充足感が得られるのはいいかもしれません。

でも、本が原因でお腹を壊したり体調を崩したりなんてことは、専門家の意見からしても考えにくいはずです。

ただ、コロナウィルスのような感染性のウィルスのことを考えると、本の殺菌は重要視されるべきなのかもしれません。

屋外への外出が制限されている状況だと「せめて図書館くらいなら…」と考える人もいるでしょうし、なにより自宅で本を読むという娯楽が失われるのはきついですからね。

1台85万円!?そのお金、蔵書の購入予算に使うべきでは?

もう1つ問題があるのは消毒器本体のお値段です。それはそれは、高いのです。

本の消毒器は、そのニッチな領域も手伝って非常に高額です。前述のまどかぴあ図書館の機械、なんと1台約67万〜85万円もします。

それだけのお金をかけて、消毒をする必要があるのかは大いに疑問です。

「だったら、そのお金を本を買う予算に回すべきだ」という意見があるのもわかります。85万円あれば、相当数の本が買えますからね。

さらに言えば、保守やメンテナンスにかかる費用も考えると、それ以上の予算が消毒器に使われていることになります。

キレイ好きに報いたい気持ちもわかりますが、蔵書数を増やしたほうがより多くの利用者に貢献できるはずです。

本が目の前でキレイに消毒される様子を見ることで安心感は生まれます。でも、本に付着した細菌の影響がほとんどないことを考えると、必ずしも必要とは言えないでしょう。

このあたりの舵取りはむずかしいですね。感染性ウィルスで誰も本を借りなくなってしまっては本末転倒ですから、必要最低限の稼働は求められるでしょうし。

地域によって消毒器のニーズは異なるはずなので、住民の声をきちんと拾って判断する必要がありそうです。

図書館の本に抵抗がある人は、本の読み放題を使おう

快適に本を読む!

僕もたまに図書館で本を借りる人間ですが、コロナウィルスの影響で借りることはなくなりました。

やはり飛沫感染が恐いですし、図書館という密閉空間に行くのも恐いからです。

そもそも、感染性ウィルスが流行っているときに図書館に行くべきではありません。

ただ僕の場合、図書館に行かなくても自宅で好きな本を好きなだけ読める”本の読み放題”を使っているので、特に不便は感じていません。

本の読み放題とは、いわゆるサブスク(定額サービス)のことです。NetflixやHuluの書籍バージョンという感じですね。

僕が使っているのはAmazonのKindle Unlimitedなんですが、これが本当に良い。月額980円(税込)で120万冊以上の本が読めるという、破格のサービスです。

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いま使っているスマホやタブレットに無料アプリを入れるだけで今スグに読み始めることが可能です。

僕はかれこれ2年以上使っているんですが、書籍だけじゃなくて雑誌やコミックも読めるのでかなり気に入っています。

「図書館の本を借りるのはちょっと…」という人は、ぜひ使ってみてください。おすすめです。

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Profile
Ayumu Yuasa

ライター / 映像編集者
千葉県生まれ。書店と出版社での仕事を経験後、本のWebマガジン「コトビー」を運営。2017年より株式会社ミシェルベース代表取締役。読書量は年間200冊ほど。ビジネス書が好きです。毎日、英語の勉強してます。くわしいプロフィールはコチラ

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