紀伊國屋書店大分店が閉店に。新刊配送の遅れが売り上げ減少の一因か

紀伊國屋書店大分店が閉店。新刊配送の遅れが売り上げ減少の一因に? 書店業界ニュース

紀伊國屋書店大分店が2019年4月7日(日)をもって閉店することがわかりました。

いま加速しつつある本離れの影響のようにも思えますが、じつは取次による本の配送遅れが売り上げの減少につながっている可能性があります。

書店に本が来ない。とにかく届かない。もう発売日から5日が経過したのに一向に来ない――最近そういった声がよく聞かれるようになった。  実は現在、地方において書籍や雑誌が発売されてから書店に届くまでの期間が大幅に伸びており、九州では休日を挟むと「5日前後の遅れ」「ネットで買うより到着が遅い」ということが当たり前となっている。もちろん、これは離島などではなく九州本土の都市部でも同様だ。(地方に「本が来ない!!」――物流危機で書店業界全体が「危機的状況」に

書店に本を届けるのは取次の役目ですが、最近は人手不足の影響でそもそもの配送遅れが目立つようになってきました。

日本における出版取次は、全国に広く配本するのが大きな意義を見出していて、それがどこのエリアでも本が手に入る安心感にもつながっている部分があります。

いってみれば早さよりも、広く届けることを重要視しているわけですね。

たしかに、離島の小さな本屋さんでも、たとえ発売日に遅れたとしてもちゃんと新刊が並んでいる光景はすごいの一言です。

でも、それだけコストをかけても、売れなければただ配送が無駄になっただけと評することもできてしまいます。

新刊や最新号が出たらすぐに読みたいというのが読者の心理ですから、発売日に本屋へ行って新刊が買えなかったらがっかりするのも当然です。

そして、そうしたお客さんは必然的にAmazonなどのネット書店に流れていきます。

ということは、もはや新刊を発売日に並べる努力は無駄というか限界に来ているわけなので、こうなったら既刊の拡充に力を入れたほうが費用対効果が高い可能性も出てくるでしょう。

もちろん、新刊から得られる売り上げは非常に重要ですから簡単に切り捨てることはできません。ここで言いたいのは、新刊の配送が遅れたとしても売り上げを立てることができる(お客さんが足を運んでくれる)本屋をつくっていくことが、書店離れを食い止める方策だということです。

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アユム

「毎日の洋書」代表。読みやすい洋書や英語勉強法を紹介する記事を書いています。分厚い洋書を読むことを目標に、毎日英語を多読中。出版社や書店員としての勤務経験をもとに、業界についてのニュースも豊富に扱っています。株式会社ミシェルベース代表取締役。抹茶アイスが好きです。

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