こんにちは、アユムです。
本屋という空間は不思議なものです。
一般的なお店より滞在時間が長いからでしょうか、いろんなタイプのお客さんを目にすることができます。
今回はもしかしたらあなたも気づかずに取っているかもしれない「本屋にとって迷惑な客の行動」をテーマに、嫌で迷惑で変で消えて欲しい客を撲滅すべく立ち上がりたいと思います。
明日はきっと、素敵なお客様が本屋に溢れていますように…。
1.立ち読みだけでシリーズものを読破しようとする客
これはイヤですね〜。
コミックはビニールがかかっているので、読めませんが、文庫なんかは普通に立ち読みできちゃいます。
シリーズもので出されている作品を買わずに立ち読みだけで読み切ろうとする客に、本屋は怒り心頭です。
毎週土曜日になると1日8時間立ち読みして帰るというツワモノもいたりします。
8時間立ち続ける足腰の強靭さと、大いなる集中力には脱帽です。
どうかその能力を別の場面で生かしてください。
2.地面に座りこんで読む客
立ち読みですら、ちょっと迷惑なのですが、立ち読みまあ仕方がないです。中身を確認して買う場合がほとんどですので。
でも完全に座りこんで長居を決め込んでいる客を見るとかなりイラつきますよね。邪魔だし、店の品位も下がるし、なにより本買わないし。
地面に座りこんで本に没頭できるその精神力には脱帽です。どうかその能力を別の場面に生かしてくださいね。
2.うるさく騒ぐ子ども、それを放置する親
本屋の静寂な空間を喧騒へと早変わりさせる方法。それが子どもの騒ぐ声です。
児童書売り場では多少の騒ぎは許されるかもしれません。
でも、本屋という静かさがモットーの空間では最小限のデシベルにおさえてほしいもの。
子どもを遊ばせておいて、立ち読みに没頭するお母さん、お父さん。本を読む前に、まわりの空気を読んでください。
4.雨に濡れた傘のまま店内をうろつく客
虫歯の大敵、それは甘い食べ物。それと同じように本にも大敵が存在します。
その大敵の名は「水」。
雨が降って濡れた傘を店内にそのまま持ち込み立ち読みをしている客を見ると、ハラハラします。
ポタポタ…本に水滴が付いたらその時点でアウトです。傘から垂れる水滴は、本だけでなく店内も汚す原因にもなります。
どうかお客さま、傘はビニールに入れるか傘立てをご利用ください。
5.「カシャ!」本の内容をケータイで撮影する客
罪の意識がないのでしょう。本の中身をケータイなどで撮影する客はけっこういます。立派な犯罪です。
たまに、書店員が近くにいないことを確認した上で犯行に及ぶ悪質な客もいたりします。
メモも同様。買っていない本の中身を盗む行為は絶対に許してはいけないのです。
6.本・雑誌を読んだあと、元の位置に戻さない客
本をパラパラめくって、何気なく戻す。この一連の流れはかなり無意識におこなわれています。
きちんと元にあった場所に戻してくれればいいのですが、なかなかそうもいかないみたいです。
一番荒れるのがピークタイムを迎えた雑誌売場。平積みはもちろん、差してある雑誌はもうグチャグチャになります。
私は職業柄、プライベートで本屋に行くと手にとっていない本でさえキレイに整理してしまいます。
これはこれで友人に気持ち悪いと言われるのでどうかと思いますが、本が整理されていないと書店員はかなり迷惑します。
お問い合わせで本を探しているときに、面陳や平積みの1番上に違う本が重なっていて、目当ての本が見つからないこともしばしば。
あとから棚を整理しているときに「重なってやがったあぁー!」となるのです。
7.汚い手で本をめくる客
男性のみなさま、手の汚い男は女性から嫌われます。
女性だけじゃありません。本屋だって手の汚い男はお断りです。
手が脂だらけなのにも関わらず立ち読みをすると、本が脂染みになります。これは特にライトノベル売り場でよく見られる傾向のようですが。
おじさんによく見られる指を「ペロッ」と舐めてからページをめくる行為も同じです。あれほど虫唾が走る瞬間はなかなかありません。
どんなに愛想の良い素敵なおじさんでも、札束をペロッとやられた瞬間に、レジでの接客は超冷たくなります。
女性は手がキレイという前提でお話していますが、本屋と女性に嫌われたくない男性のみなさま、手は清潔に保ちましょう。
8.本の上に平気でカバンや荷物を置く客
自分の荷物を地面に置いて汚れるのがイヤなんでしょうね。
ただ、
「あんたの荷物の下敷きになった本の気持ちを考えたことあんのかゴルァァ!」
と思ってしまいます。
あなたの荷物なんか、平積みで並べられた本に比べれば何の価値もありませんよ。本当に勘弁しておくれ。
荷物がキレイな保証はどこにもありません。万が一、荷物の底が濡れていたり汚れていたりしたら、本は一発でアウトです。
9.店内のイスに座って眠る客
「当店は快適な眠りをお約束します。」
そんなキャッチコピーの本屋があったら、寝不足の客が殺到するかもしれません。
大型書店などでは、店内に閲覧用のイスが用意されていたりします。
これはもちろん、本を選ぶお客様のために用意したものであって、長時間本を読むためのものではありません。
ましてや、そこで眠りに落ちるなんて言語道断です。
スヤスヤ…。特に50代以降のおじさまが多い傾向にあります。
そんな睡眠姿から、もしヨダレが垂れて本に付こうものなら…
もしかしたら私、暴れちゃうかもしれません。
「良い立ち読み」「悪い立ち読み」とは?
立ち読みには「良い立ち読み」と「悪い立ち読み」があります。
「良い立ち読み」は書店員に何らかのヒントを与えてくれます。
たとえばフェアのコーナーで立ち読みしていたお客さんが、そこのフェアから本を買わずに、別の関係ない本を買ったりすると、そこから次のフェアのアイデアを得られるかもしれない。
立ち読みしているお客さんの動き=動線をたどれば、売り場を改善する方法が見出だせるかもしれない。
立ち読みすべてが迷惑で害悪なのではなく、分別をわきまえた行動をして欲しいということなのです。
お客さんにとっても、書店員にとっても、そして本にとっても。本屋は常に快適な空間であって欲しいと願うばかりです。