2017年2月24日、いよいよプレミアムフライデーがスタートしました。
賛否両論ある、あたらしい取り組みですが、なんだかんだ話題になったりして経済効果は大きいのではないかと思います。
せっかくお金を使う人が増える機会なんだから、「自分は早帰りなんかできないんだ!」と文句を垂れるのではなく、有効活用するのが得策です。
消費活動が活発になるとなれば、それは小売業者、とりわけ本屋にとっても朗報なわけです(プレミアムフライデーで早帰りできる書店員はごくわずかだと思いますが…)。
プレミアムフライデーの効果を実感するために、本屋はいったい何をするべきなのでしょうか?
お客さんの消費行動に合わせて本を展開する
念のため確認しておくと、プレミアムフライデーとは毎月最終金曜日のことをいいます。仕事を15時で終わりにして、買い物や旅行に出かけましょうという取り組みです。
最終金曜日はいずれも給料日後(あるいは給料日当日)になるので、財布の紐もゆるみやすくなるタイミング。つまり、お客さんにお金を使ってもらえるチャンスが増えるということなんですね。
さらにいうと、金曜日の15時に退社できるようになるので、2.5連休をとることが可能になります。ということは?そうです、旅行に出かける人も増える可能性があるということなんです。
もちろん、飲み会や買い物をする人も増えるでしょうし、習い事をはじめてみる人も増えるでしょう。
こうした消費行動の多様化に合わせて、本屋がすべきことはなんでしょうか?まず第一に、プレミアムフライデーで生まれた余暇の使い方(選択肢)を提示することです。
具体的には、本屋がさまざまな行動計画を、本をとおして提案すると良いでしょう。
グルメ関連の本を強化してみたり、プレミアムフライデーの前後で旅行雑誌を増倍させることも可能になるはずです。
つまり、本屋が「こんなプラミアムフライデーの過ごし方もありますよ?」という提案を、本を通して行うことが、本屋の売り上げにつながります。
まとめ買いを誘発させる売り場をつくる
2.5連休というのは、実際のところ土日休みの2連休と実質的な差はありません。
でも、心理的には大きな差だとわたしは思います。なんというか、「あー金曜日15時に帰れるなんて幸せ!ヤッホーイ!」という気分に誰もがなると思うんです。
テンションの高まり、さらには特別な非日常感を味わっているとき、人はたくさんお金を使ってくれます。
ですから、本屋としては「まとめ買い」を狙いましょう。
「プレミアムフライデーを利用して、マンガを一気読みしてみませんか?」
「せっかくの早帰り、家でゆっくり小説を読む至福のときを、あなたに…」
なんていう売り出し方をします。すると上下巻はセット購入、マンガは大人買いを誘発させることができます。
あたらしい趣味、あたらしい仕事への意欲を芽生えさせる本を揃える
さきほどの消費行動の多様化にも関係しますが、余暇が生まれることで人はなにかあたらしいことをはじめようと考えます。
特に、プレミアムフライデーが実施されるのは大企業などで働く、高収入の人が多いのもポイントです。
あたらしい習い事をしたい、あたらしいお店を開拓したいといった願望を満たす本を売りましょう。女性であれば美容、男性であれば体を鍛える人が増えるでしょうから、実用書もチャンスです。
また、転職を考えている人にとってもプレミアムフライデーは大きなキッカケになります。勉強や転職活動に充てられる時間が増えます。
「プレミアムフライデーは転職希望者にとって大きなチャンス!」というメッセージを本屋が送りつつ、転職関連本の販売強化に乗り出しましょう。
プレミアムフライデーならではの本屋の売り出し方というのはたくさんあります。せっかくの機会を逃さないよう、いろんな仕掛けで本を増倍したいですね。