カフェ併設の本屋が増えています。新店のお知らせを見ると、もはやカフェ併設が抱き合わせのようにセットで付いてきます。
もちろんカフェを併設することでお客さんの滞在時間、満足度、そして売り上げを確保できるのは効果的だし、大切なことだと思います。
でも、どうでしょう。「◯◯書店がオープン!カフェを併設した店内で素敵な…」とかいう紹介文に対して、少しだけ食傷気味なのは否めません。
ということで、本屋が併設したら面白いかも?というアイデアを考えてみました。
それはズバリ、「ドラッグストア(薬局)に本屋を併設してみたら?」というお話です。
(本音を言えば、カフェ併設の本屋がここまで増えているということはそれがきっと最適解なんだと思います。でも、やっぱり無茶なチャレンジもしてみたい)
本屋とドラッグストアを組み合わせてみよう
大本命が来ました。本屋とドラッグストアを組み合わせてみると、これはなかなか期待値の高い業態になりそうです。
まず、どうすれば本がたくさん売れるか?を考えたときに、「日常で欠かせないアイテム(購入せざるを得ない日用品)」とセットで売れば、本を見てもらえる機会が増える!という結論に至りました。
本屋とカフェというのは、お互いの相性が良いからここまで広がっているんですよね。本を読みながらコーヒーが飲める。この満足度の高さについて、大きな異論はありません。
相性という意味では少し視点がちがいますが、本屋とドラッグストアも相性は悪くはありません。
なぜか?そこには「悩み」というキーワードが大きく関係しています。
悩みを日用品ではなく、本で解決する
ドラッグストアに来るお客さんの多くが「悩み」を抱えています。
- 「肌荒れに効くクリームが欲しい」
- 「もっと掃除がラクになる洗剤が欲しい」
- 「症状を抑えるための薬が欲しい」
これらはいずれも「悩み」です。この悩みを商品そのものではなく、本で解決できたらどうでしょうか?
- 「肌荒れに効くクリームが欲しい」
- →スキンケアの本を並べておく
- 「もっと掃除がラクになる洗剤が欲しい」
- →家事本や掃除本を並べておく
- 「症状を抑えるための薬が欲しい」
- →健康に関する実用書を提案する
つまり、ドラッグストアにある商品と合わせて、その悩みを解決してくれるような本を提案するのです。
本屋を主体にして、そのなかに日用品や医薬品を合わせておくのもいいですね。ドラッグストアを主体にして本を並べたほうが客数は多くなるとは思いますが。
マツモトキヨシなどの大手が新業態として打ち出したら?
もちろん、ドラッグストアと本を並べることによって混乱が生じるかもしれません。でも、不要なサプリや薬を飲み続けるよりはもっと良い解決策があるかもしれない。その解決に向けた道のりを本が提示できれば、お客さんにとってもメリットがあるはずです。
スキンケアやメイクだって、本がもっと役に立つ機会があります。それを日常生活の買い物のなかでさり気なく提示してみれば、お客さんにあらたな気づきを与えられるかもしれません。
ただし、医薬品を扱うことになれば登録販売者や薬剤師を設置するなど、面倒な許認可手続きが発生することは避けられません。乗り越えなければいけないハードルはいくつかあるということは念頭に置く必要があるでしょう。
もっといえば、書店員としての知識を要求されることになるため、どれだけ効率的な研修が行えるかも重要になってくるでしょう。
突拍子もないアイデアかもしれません。でも、マツモトキヨシあたりが思い切って新業態として打ち出せば、意外な展開を見せるんじゃないかと思っています。