『我が家のヒミツ』奥田英朗【サクッと読めて、最高の読後感を味わえる】

『我が家のヒミツ』奥田英朗【サクッと読めて、最高の読後感を味わえる】 おすすめの本

最近、本を読んだ本で心が動かされたり、感動したり。スカッとする体験から遠ざかっていました。

そのせいもあって、本を読むことへの意欲が少しだけ失せていたんですよね。

ということで、「絶対にハズさない、面白い本をチョイスしよう」と思って手にとったのが奥田英朗の短編小説『我が家のヒミツ (集英社文庫)』です。

奥田英朗の本はかなり読んできましたが、短編小説を書かせると無敵というか、心から「あー読んで良かったー」と思える作品ばかりです。

この本は「読んであと、スカッとしたい」「心が穏やかになる本を読みたい」「最近、悩んでばかり」そんな人におすすめです。

『我が家のヒミツ』というタイトルのとおり、家庭で起こるちょっとした問題をテーマにした作品が収録された短編集です。

短編作品って、少ない字数でストーリーに起伏をつけないといけないから、意外とむずかしいと思うんですよね。でも、奥田作品はわずか数十ページという紙幅だけで、読み手に最高の読後感を与えてくれます。

この本が良いのは、「全作品が前向きな展開で終わる」ということです。なので、安心して読むことができます。とはいえ、作品のなかで起伏はしっかりとつけられていて、途中のドキドキや不安の伏線が最後にしっかりと回収されます。

各作品のなかでキーパーソンが発する言葉は、字面だけを見るとじつはたいしたことを言ってなかったりします。それなのに心が動くのは、そのストーリー展開に至るまでの人柄の描き方や背景が非常に丁寧に作り込まれているからだと思います。

サクッと読めて、最高の読後感が得られる”美味しすぎる1冊”です。

おすすめの本文芸書
シェアする
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新の情報をお届けします。
ライター
アユム

本のWebマガジン KOTB[コトビー]代表 / 株式会社ミシェルベース代表取締役。
新宿で2年間書店員として勤務したあと、ビジネス書の出版社に転職。2年間、書店営業として関東の本屋さんを担当。独立後は、コトビーで記事を書いています。

アユムをフォローする



いま読むべき本がわかるWebマガジン コトビー