こんにちは、あゆむです。
僕は2015年にフリーランスになり、2017年に会社を設立しました。社員は0人です。いわゆる「一人社長」として働いています。
そもそも、僕が独立した理由は自分のペースで働きたいと思ったからです。
「誰からも命令されず、誰にも命令する必要のない生活を送る」。つまり、誰も雇わず、誰にも雇われないことを良しとしています。
とはいえ、時には「社員を雇って、会社を大きくしてみたい!」と思うこともあります。
でも、そんな野望を抱くたびに僕は冷静になるように心がけています。それは『会社は1人で経営しなさい』という本との出会いがあったからです。
これからの日本で売り上げを求めるのは危険
一般的な会社は社長がいて、従業員がいるのが当たり前です。
しかし、これからの少子高齢化社会では、会社の売り上げがどんどん縮小していくことは目に見えています。
つまり、下手に会社を大きくしようとしてしまうと、売り上げが落ちたときのダメージがデカくなってしまうのです。
具体的には、やはり人件費や地代家賃の負担が大きいでしょう。
従業員を会社の財産と考えることもできますが、人件費を単なるコストと考えるのであれば、売り上げが落ちているときの人件費は手痛い固定費にしかなりません。
つまり、これから独立して起業をしようとしている人は確実に小さい会社、それも一人で出来る仕事にシフトしていくべきです。
固定費用は徹底的にカットすべき
僕は起業してからずっと一人で仕事をしてきましたが、一時期は都内にオフィス(シェアオフィス)を借りていたことがあります。
やっぱり起業したからには自分のオフィスを構えたい!と思うのが自然かと思いますが、いまとなっては「オフィスがなくても仕事はできるよね」という、いたって冷静なスタンスです。
特の僕のようなWEB制作やライターの仕事がメインの場合、わざわざオフィスに行く必要がありません。誰と会うわけでもなく、一人でもくもくと記事を書くだけなので。
たしかに、オフィスを持っていれば仕事とプライベート、いわゆるON-OFFの切り替えができます。
でも、その切り替えのために毎月数万円ものコストをオフィス代に払うのってもったいないですよね。
それであれば、自宅で仕事をしながら、ON-OFFを切り替えられるような作業環境を構築したほうがずっと安上がりです。
僕がこの考えに至ることができたのは、本書のおかげです。
固定費が少なければ、他の事業への切り替えが簡単になる
人件費やオフィス代などは、毎月の売り上げに関係なく消えていく固定費です。
人の管理、場所の管理が必要になると、それだけ身動きが取りづらくなります。
たとえば、オフィスを移転するときも、社長だけの好み・都合で場所を変えるわけにはいきません。
また、他の業種に参入しようとすれば、その業種に関する知識や経験を社員に教える必要が出てきます。それも大きなコストと言えるでしょう。
しかし、一人社長ならどうでしょうか。オフィスの移転は自分の好みだけで決められます。東京の喧騒に嫌気が差したなら、思い切って長野県の大自然のなかにオフィスを構えることができます。
他の事業にトライするときも、社長自身が勉強と経験を積めばいいだけなので、非常に身軽です。
もちろん、規模が小さければ売り上げも小さくはなりますが、売り上げを求めるあまり仕事でストレスを抱えるようでは本末転倒だと思います。本書でも、これと同じスタンスをとっています。
一人会社でやれる業種は意外と多い
「でも、一人でやれる会社なんて限りがあるんじゃない?」
たしかに僕も最初はそう思っていました。ただ、一人でやれる仕事って意外と多いんですよね。
- ・飲食店(軽食とコーヒーだけのカフェ)
- ・コンサルタント
- ・1人出版社
- ・ライター
- ・映像制作
- …etc
最近は、ネット環境が充実しているので、リモートでも十分に仕事ができるようになりました。
意外に思える「1人出版社」ですが、これはAmazonのKDP(Kindle Direct Publishing)などの電子書籍のセルフ出版による出版活動を指します。
オンラインを使った作業は広がりを見せているので、誰とも会わずに売り上げを立てることは十分に可能です(実際、僕もふだんは誰とも会うことなく、完全に一人で仕事をしています)。
業種と規模を考えれば、十分に一人会社でやっていくことは可能で、その具体例も本書では詳しく解説しています。
人を雇って、会社を大きくして、お金持ちに…
僕は会社を立ち上げた当初から、もともと一人で細々とゆっくり仕事をしていくつもりでした。
ただ、ふとした瞬間に「社員とか雇って、バリバリ働く社長っていいよなー」と思うこともあります。そこにはもちろん、「いずれはお金持ちに…」みたいな考えも多少はあります。
やはり心のどこかで「せっかく会社をつくったんだから」という気持ちがあるのだと思います。
ただ、社員を雇って組織を運営するというのは並大抵のことではありません。
指示系統やルールもしっかり整備しないといけないし、社則を決めるのも大変でしょう。なにより、社員を養うためには、会社として安定した収益を上げ続けなければいけません。
新しい社員が入ってくれば教育が必要です。面倒な社員を雇ってしまえば、毎日ストレスに晒されるでしょう。
そう考えたときに、おそらく自分の器量では絶対に無理だと気付かされます。そもそも、僕は会社の人間関係を避けたくて独立した人間なので。
野望を抱きそうになったとき、僕は必ずこの本を見返すようにしています。
もちろん、自分に自信があって「会社をデカくして、大金持ちになるぞ!」と思える人は挑戦するべきでしょう。
ただ、僕のようにたいした実績もなく、自信もない人にとって「一人会社で小さく、コツコツ仕事をする」という選択は非常に理想的なのではないかと思います。
売り上げも最小限にして、仕事のストレスも最小限にする。そんな働き方を、これからも追求していきたいなと思います。