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あの”名作”に隠された意外な共通点とは?
いきなりですが、以下に挙げる作品にはある共通点があります。それは何でしょうか?
- ・血液型解説本のヒット作『B型自分の説明書』
- ・往年の名作、夏目漱石『こころ』
- ・発行部数が100万部超え『リアル鬼ごっこ』
- ・多くのメディアで話題となった『佐賀のがばいばあちゃん』
- ・米倉涼子主演でドラマ化『氷の華』
- ・映画「おくりびと」の原作『納棺夫日記』
- ・直木賞作家でもある小池真理子『知的悪女のすすめ』
さて、気になる共通点とはズバリ「初版が自費出版である」ことです。
有名な作家や作品ばかりですが、じつは自費で本を出したことがキッカケとなってチャンスを掴んでいる作品がこんなにもたくさんあるわけですね。
変わりつつある「自費出版」の姿とは?
あなたは“自費出版”と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
詩集や自分史を数十部印刷し、家族や知人に配る――そんなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
もちろん、そのイメージはまちがっていません。
自分の趣味を形にして身近な人に配りたい、自分の人生をまとめて後世にのこしたい……そんなニーズは今なお健在です。
出版不況が叫ばれる中にあっても、自分の原稿を本にして書店に並べたい。そして、まだ見ぬ読者と出会いたい…。そう思っている人はたくさんいます。
出版社にもよりますが、執筆者が費用を負担し、自分で書いた原稿を編集者とともにブラッシュアップして出版するのが自費出版です。
その中でも、魅力的なタイトルや帯、装丁に仕上げ、書店に流通させることで、有名作家の書籍の隣に平積みされるチャンスは確実に存在します。
さきほど紹介したように、自費出版した作品がキッカケとなって出版社の目にとまり、作家として名を上げる人もいるのです。
自費出版は「商業出版へのチケット」になりえる
作家志望とあればまずは出版社に原稿を送り、編集者にアピールして「ぜひうちから出版したい」と思わせるー。こうした流れが、少し前まではあったかもしれません。
いわゆる「持ち込み原稿」というやつですが、最近ではこの言葉も聞かれなくなりました。
出版不況のあおりをうけて、出版社も人手が足りず、持ち込み原稿を読み込んでいる時間がたっぷりあるわけではありません。「持ち込み原稿お断り」という出版社が大半というのが現実です。
そんななかでも、編集者は企画を考えるために常に書店へ足を運ぶもの。
書店に並んでいる本が自費出版だと気づかずに手に取り、「この著者の次回作はぜひともうちから出したい」と考える。そういったことは日常的に起きています。
つまり、まず自費出版し、書店に本を並べることが商業出版という夢を叶える第一歩ともいえるのです。
また、メディア関係者が自費出版の書籍をそれと知らずに手に取り、テレビや雑誌に取り上げられた、というのもよくある話です。
いまや新人賞と並び、商業出版の登竜門と言っても過言ではない自費出版。
作家志望のあなたが今日書店で購入したその本も、じつは自費出版されたものかもしれません。