実に面白い。
これは湯川教授の決めゼリフですが、今回の取り組みはこの言葉に尽きると思います。
35万部を売り上げ、2013年の日販ビジネス書ベストセラーランキングで第5位にランクインした『統計学が最強の学問である
』(ダイヤモンド社)がなんと、演劇になります。
俳優の八嶋智人さんが大学教授役となって、統計学の面白さについて講義するという内容。
非常に売れた本ではありますが、正直、内容はけっこう難しかったりします。
買って読んだものの、途中で挫折した人も多いかもしれません。
だけど、統計学というあまり一般的ではない分野の認知を高めた本書は貴重な1冊。
コミカルな演技で人気の八嶋智人さんがわかりやすく、面白く講義をしてくれるというのがすごく興味深いですよね。
クラウドファンディングを使った資金集めにも注目
ビジネス書を演劇にしてしまうというアイデアにも驚きなんですが、それ以外にもう1つ注目したいのが「クラウドファンディングを使った資金集め」です。
この企画を進めているのは「作家のエージェント」として活動を行っている鬼塚忠氏。
「作家のエージェント」とはいったい何なのか?
私は日頃、「作家のエージェント」という世間的にはちょっと聞き慣れない仕事をしています。会社を興して13年目。作家の代理人として、著者と一緒に本の企画を立て、出版社に売り込むという仕事です(CAMPFIREより)
今回は『統計学が最強の学問である』の著者である西内啓さんと一緒になって、この企画を立ち上げました。
そして「私たちだけでなく、一緒に企画を楽しみたい人がいるはず」という発想。さらに「本の講義」を実現するのに必要な資金が最低でも150万円かかります。
こういった経緯から、クラウドファンディング「CAMPFIRE」を使って、このアイデアを実現させようと動いています。
クラウドファンディングとは、一般の人からネットを通じて資金を募り、その対価として情報やサービスが提供されるというもの。
今回の例で言えば、たとえば4000円出資すれば「当日の観覧チケット」と「お礼のメッセージ」がもらえる。
最高額である15万円出資すると、なんと当日の舞台で「助手役」がセリフ付き(!)で与えられます。
一般的に企画というのは、つくっている人の内側だけで完結することがほとんどですが、こうして広く参加者を募ることで今までにないカタチでの企画をセッティングすることができます。
ビジネス書を演劇に変えてしまうというアイデアの面白さ。
それに加えて、クラウドファンディングで企画に誰でも参加できる新しさがワクワク感を演出してくれます。
この演劇(本の講義)は8月10日(日)に都内の大学で行われる予定です。
なお、クラウドファンディングへの参加は7月1日の23:59までとなっています。